映画 「袋小路」  監督:ロマン・ポランスキー

上

1-0_20151221114229b9a.jpg その孤城からは、見渡す限りの海が眺められる。
 小さな島のてっぺんに建つ、この古い小さな城に、ジョージとテレサという一組の夫婦が住み始めた。
 金に困らないふたり。浮世を離れ、自由気ままな二人だけの天国を、誰に邪魔されることなく静かに楽しんでいる。
 その島の周りは砂浜と遠浅で、かつ(江の島のように)海岸から陸続き。そこに走る一本の道路と電話線が、この島と俗世間を結んでいる。ただし、道路は満潮になると海面下に沈んだ。
 この辺鄙な島に近寄るのは、上空を通過する定期便の軽飛行機か、まれに訪問する親しい人々だけであった。

2-0_2015122111455817c.jpg さて、ある日、ジョージ(ドナルド・プレザンス)と、テレサ(フランソワーズ・ドルレアック)の幸せな静寂が破られたことから、このドラマは始まる。(フランソワーズ・ドルレアックは、カトリーヌ・ドヌーヴの実姉)

 二人組のギャングが、陸続きの道路を車でやって来たのだ。そのひとりのリチャードという大柄の男は、端切れで片手を吊っている。片手じゃ運転できないので、相棒の眼鏡の男・アルビーが運転している。だが、アルビーは腹部を銃で撃たれたらしく重症だ。彼の意識がついに朦朧となり、車は陸続きの道の途中で、のろのろと止まった。

 リチャードは、電話をしたかった。付近に建ち並ぶ電信柱をたどり城に忍び込む。城にある電話で、ボスに連絡を取りたかった。仕事は失敗したが無事逃げおおせた、しかしアルビーが危ない、救援を求むと。

3-0_20151221132135c85.jpg だが、電話の向こうは冷たかった。リチャードは、ジョージとテレサを連れだし、アルビーを城へ運ばせようとした。車に引き返してみると、潮が満ちて来て、車内のアルビーが溺れそうになっていた。
 満ちる海の中をなんとか、車ごとアルビーを救出したが、アルビーは夜空の星を見ながら死んで行った。リチャードは、ジョージを使いアルビーの墓穴を掘らせた。

 リチャードは、仲間の救援を待っていた。同時に身体の快復と潮が引くタイミングを見計らっていた。そこへジョージを訪ねて客たちが突然現れた。客は事前に連絡したが電話が繋がらなかったと言う。リチャードが電話線を切っていたのだ。

 この状況下、粗暴なリチャードの闖入は、強いものに抗えないジョージの弱さを露呈させ、テレサはうんざりしだした。また、反抗心と冒険心に富む彼女は、リチャードに共鳴し出す。一方、テレサに促されて、ジョージもリチャードの言いなりから徐々に抵抗を試みようとし出す。それというのも、訪問客たちに犯罪者リチャードの存在を懸命に隠したり、仲間の救援を待つリチャードの長い滞在に、ジョージの精神は耐えられなくなっていた。あらゆる状況は行き詰って、まさに袋小路となった。
 そして、ジョージは・・・。

これまでに取り上げたロマン・ポランスキーの映画
水の中のナイフ」、「反発」 (題名をクリックしてご覧ください)


オリジナル・タイトル:Cul-De-Sac
監督:ロマン・ポランスキー|イギリス|1966年|112分|
脚本:ジェラール・ブラッシュ 、 ロマン・ポランスキー|撮影:ギル・テイラー|
出演:ジョージ(ドナルド・プレザンス)|テレサ(フランソワーズ・ドルレアック)|ギャング2人組のひとり・リチャード(ライオネル・スタンダー)|ギャング2人組のひとり・アルビー(アルバート)(ジャック・マッゴーラン)|来客フィリップ・フェアウェザー(ロバート・ドーリング)|来客マリオン・フェアウェザー(マリー・キーン)|来客ニコラス(トレヴァー・ドラニー)|近隣に住む男クリストファー(イアイン・クアイアー)|ほか
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ロマン・ポランスキーの映画です。
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