映画 「風と樹と空と」  主演:吉永小百合、浜田光夫  監督:松尾昭典

上


1‐0






 吉永小百合主演の青春映画。
 地方の高校生の幼い青春と、そして東京へ働きに出て世間を知った苦い青春。映画は、その移りゆく青春の過渡期を爽やかに描いています。
 多喜子(吉永小百合)と一緒に、同郷から東京に出て来た仲間5人は、到着した上野駅からそれぞれの勤め先へと分かれて行った。
 多喜子は、安川という家のお手伝いさんとして住み込み始めた。安川の家は大層な邸宅で、高級住宅街にある。一家4人と老・お手伝いさんのばあや(高橋トヨ)がいる。
 映画は、多喜子が生まれ育った世界とは雲泥の差の上流階級をみせながらも、世間知らずの多喜子の快活さを昭和39年風に描いて行きます。

2‐0 仲間5人のうちの武雄と信子は以前からいい関係だった。そして東京に来て間もなく、二人は小さな部屋で一緒に住み始めた。家財道具も満足にない。あまりに早過ぎる結婚に両方の親は今も大反対しているらしい。高一の頃から武雄に好意を持っていた多喜子は、この気持ちの持って行く先が見つからなかった。

 吉夫は、勤務する会社で無口な彼女(山本陽子)を見つけた。多喜子の親友・かね子(大楠道代)は、歌手希望。美容院で働きながら歌を歌える場所を見つけたようだった。しかしその後は、新宿のバーに勤めるようになった。
 多喜子は、急速に大人になって行く、かね子や武雄と信子の後ろ姿を見つめながら、何か自分が置いてきぼりをくった様なわびしいさと同時に、自身の幼さを感じとっていた。

 さて、新二郎(浜田光夫)は多喜子が本当に好きだが、当の多喜子はお友達としか思っていない。そんな新二郎が東京は合わない、工場を辞めて故郷に帰ると言う。多喜子を嫁にするにしても今の給料じゃとても養えない。2万5000円くらいの稼ぎがないとね。俺はいったん多喜子を諦める。そう言って新二郎は自ら自分の人生の舵を切った。
 とにかく、新二郎に限らず東京で働き始めた彼らは、程なく、世間での自分たちの地位を十分に知ることとなった。

 新二郎が上野を発つその日、安川の長男三郎から言われて、多喜子は自分が新二郎を好きなことに気付かされる。そして、あわてて上野駅のホームに向かうが列車は既に発車していた。

 高卒で働く月給は、当時1万円ちょっとぐらいだったようです。(1963年山田洋次監督の「下町の太陽」の記事から。詳しくは題名をクリックしてご覧ください)


下








監督:松尾昭典|1964年|日活|86分|
原作:石坂洋次郎|脚色:三木克巳|撮影:萩原泉|
出演:吉永小百合(沢田多喜子)|浜田光夫(多喜子が好きな手塚新二郎)|田代みどり(新二郎の家出の妹・トミ子)|大楠道代(多喜子の仲間・会田かね子)|和田浩治(多喜子の仲間・高柳武雄)|平山こはる(多喜子の仲間・小石信子)|桝谷一政(多喜子の仲間・黒沢吉夫)|山本陽子(吉夫の彼女・斎藤千絵)|川地民夫(多喜子がお手伝いさんで住みこむ安川家の長男・三郎)|十朱幸代(三郎の彼女・浅井秀子)|永井智雄(三郎の父親・安川家のあるじ)|加藤治子(その妻・弓子)|槙杏子(三郎の妹・澄子)|高橋トヨ(安川家のばあや)|高島稔(安川家に来る御用聞き・肉屋の慎太)|荒木一郎(安川家に来る御用聞き・洗濯屋の六さん)|菅井きん(多喜子の母親・沢田たま子)|中村是好(多喜子の父親・沢田敬一)|紀原土耕(安川家の西村運転手)|水木京一(多喜子の故郷の男・オート三輪の運転手)|桂小かん(ローカル線の駅員)|久遠利三(A鉄工の男)|高田栄子(信子の叔母)|北出桂子(ヴイナス美容院の女)|野村隆(レストラン精養軒のボーイ)|二木草之助(酔漢)|茂手木かすみ(若い女)|野呂圭介(若い男)|福田トヨ(中年の女)|近江大介(上野駅の駅員)|河上信夫(老人)|

<吉永小百合が出演の映画>
画像をタッチしてお進みください。

写真
1960
ガラスの中の少女
写真
1962
ひとりぼっちの二人だが
写真
1964
風と樹と空と
写真
1965
明日は咲こう花咲こう
写真
1966
愛と死の記録
写真
1984
天国の駅


【 一夜一話の歩き方 】
下記、クリックしてお読みください。

写真
写真
写真
写真
写真
関連記事
やまなか
Posted byやまなか

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply