NHK音楽祭2016  NHK交響楽団 指揮:トゥガン・ソヒエフ (2016年10月31日NHKホール)

 トゥガン・ソヒエフ指揮、N響ってのを聴いてきた。
 演奏曲は、
 ハイドン/交響曲 第104番 ニ長調 Hob.I-104「ロンドン」
 武満 徹/マイ・ウェイ・オヴ・ライフ ― マイケル・ヴァイナーの追憶に(1990)
 ブラームス/交響曲 第2番 ニ長調 作品73

 お目当ては、ブラームスだったんだけど、武満の、初めて聴くこの曲が良かった。
 オーケストラとバリトン(ギャリー・マギー)に100人以上の東京混声合唱団。
 分厚く柔らかい音(音域)に包み込まれる至福感。五線譜はいったい何段あるんだろうか。そして、大人数の人の声は素晴らしい。3種の銅鑼の音色が、控えめにオケの全体に染み込んで行くのも印象的。
 この曲、結構聴きやすく、つまりちょっとポピュラーっぽい。印象的な主旋律を添えれば、ディズニー映画のテーマになりえるかも知れない。
 ブラームスは軽快な印象。持って回ったモタツキがない。とは言え、描き方は浅くはない。それぞれの楽器パートの旋律を大事にしながらも全体の調和を整えている。見通しいいオケに仕上がっていた。

 ホールに早く着いてしまったので、聞きたくもないプレトークを聞いてしまった。
 トークは池辺晋一郎。この人、若い頃は武満の弟子だったらしい。武満が書いた曲(3段くらいの五線譜)をオケ譜に書き出す仕事をしていたとのこと。武満の自宅で、池辺が徹夜でオケ譜を書いているのに、隣りの部屋から聴こえてくるのが、武満がピアノで弾くビートルズの曲。まあ、カチンときたらしい。
 でも、日ごろは親しくしていたらしく、ふたりでよく行ったのは、飲み屋とジャズ喫茶だったらしい。たまには人の話を聞きのも悪くない。
 
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やまなか
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