隅田川  ~江戸が愛した風景  江戸東京博物館

隅田川は江戸のアミューズメント・パーク。
川端に出れば一気に広がる視野、ほほを撫でる川風。これだけでも充分に癒されたことだろう。
橋の上ならなおさらだ。平屋が並ぶ街だから、橋の上は眺望が効くところ。
遠く富士山をながめれば日ごろの憂さも晴れるというものだ。
ところで隅田川と言えば、花火。

以下、絵の画像にタッチで、拡大します。
色味の違いはご容赦。


「東都両国ばし夏景色」|橋本貞秀|1859年(安政6年)
橋無数2 部分はしIMG_0002
超ワイドな視野で、ど迫力ある構図。川面には大小さまざまな舟。橋の部分を拡大すると右のように。橋の上は人があふれ、こぼれんばかりに、うごめいている。絵師は一人ひとりの顔まで描いていない。押すな押すなの喧騒が聞こえてくる。
・・・花火が ドーン!!ホラ、あそこ!

「東都両国夕涼図」|歌川貞房|1830~43年頃(天保)橋多数花火edoIMG_0001
橋上で、足を踏まれ押し合いへし合い無我夢中で見物している脳には、
花火はこんな風に見ているかも。


「東都両国橋夕涼図」|渓斎英泉|1818~29年(文政末~天保頃)江戸IMG_0001

橋の上だけじゃない。
川面でも人々はおのれの願望を満たすべくうごめいている。












「江戸両国橋夕涼大花火之図」|歌川国虎|1804~17年(文化末~天保頃)
橋花火3410川面だけじゃない。
岸でも人々はめいっぱい楽しんでいる。
江戸はいいな~。












「名所江戸百景 両国花火」|歌川広重|1858年(安政5年)橋花火夜空

下界の、両国橋界隈の大騒動から グーッと俯瞰に引いたこの視点。
広重の脳は、とっくに近代人!!





「隅田川東岸花見図」部分|歌川国貞|1804~43年(文化~天保頃)
江戸IMG_0002
おっと、花見を忘れてた。隅田川は花見の名所。


特別展「隅田川」はその展示が盛りだくさん。1時間ばかりじゃ見切れません。
入場者も多くひとつの絵をじっくりと・・なんて余裕は無く残念。
江戸庶民の姿が細かく描かれている絵が多く、本当はゆっくり見たかったですね。

<おすましな絵画たち>

「東都両国之風景」|昇亭北寿|19世紀初頭頃
橋立体edoIMG_0003
「江戸名所四季の眺 隅田川雪中の図」|歌川広重|1844~53年頃(弘化~嘉永頃)
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「隅田川舟遊び」|鳥文斎栄之|18世紀末~19世紀初頭
船01


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