一夜一話の “今日はスタンダード・ナンバーの名曲だよ“  小野リサ

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 今日の一枚は、小野リサのアルバム「DREAM」。ご機嫌な極上アルバムだよ。

 小野リサといえばボサノヴァだけど、このアルバムは趣きが違う。
 「ムーンライト・セレナーデ」、「二人でお茶を」、「センチメンタル・ジャーニー」、「チャタヌガ・チュー・チュー」など、アメリカ1925~1944年の珠玉のスタンダードナンバーが並んでいる。

 小野リサのハスキーでロマンティックなささやき系のボーカルに、現代的で緻密な名曲アレンジに加えた演奏、スピード感ある元気な演奏が、とてもマッチしている。それと、何と言っても曲がいい!
 ちなみにスタンダードの中に一曲、小野リサ作曲の「天使の瞳」があるが名曲に負けてない。

 プロデュースとアレンジとボーカルとギターとピアノを担当した59歳のオスカー・カストロ・ネビス(1940-2013)という人は、ボサノヴァ黎明期からの著名なブラジルのミュージシャン、アレンジャー、作曲家。
 オスカーのかすれた歌声が、小野リサの声と、これもマッチしている。

 小野リサのソロアルバムというより、ふたりのアルバムと言っていい。いや、わたしゃ、小野リサをフィーチャーした、オスカー・カストロ・ネビスのアルバムとみる。
 演奏は、ドラム、ベース、ピアノ、ぐっと来るコーラス、管楽器、各種打楽器。どのミュージシャンも皆、うまい!皆、楽しんでる。

 たまに、こんなアメリカンな名曲を聴きたくなるが、グレンミラーオーケストラや往年の歌手とかのレコードじゃ、単なるなつかしのサウンドぢゃ。
 名曲を今によみがえらせて、いい曲だなと聴けるこのアルバムは素晴らしい。下記リストの作曲家たちに感謝したい。
 元気出したい時、ボリューム上げて聴いてほしい。


「DREAM」(1999年)

1 明るい表通りで - On the sunny side of the street  (1930 Jimmy McHugh - Dorothy Fields)
2 ムーンライト・セレナーデ - Moonlight serenade  (1939 Glenn Miller - Mitchell Parish)
3 アンディサイデッド - Undecided  (1938 Charlie Shavers - Sid Robin)
4 二人でお茶を - Tea for two  (1925 Irving Caesar - Vincent Youmans)
5 ナイト・アンド・デイ - Night and day  (1932 Cole Porter)
6 時の過ぎゆくまま - As time goes by  (1931 Herman Hupfeld)
7 サヴォイでストンプ - Stompin' at the savoy  (1934 Edgar Sampson - Chick Webb - Andy Razaf - Benny Goodman)
8 ボーイ・ネクスト・ドア - The boy next door  (1944 Ralph Blane - Hugh Martin)
9 イン・ザ・ムード - In the mood  (1939 Joe Garland)
10 ドリーム - Dream  (1944 Johnny Mercer)
11 天使の瞳 - Angel's eyes  (小野リサ作曲 Monday Michiru - Lisa Ono)
12 センチメンタル・ジャーニー - Sentimental journey  (1944 Bud Green - Les Brown - Bem Homer)
13 チャタヌガ・チュー・チュー - Chattanooga choo-choo  (1941 Harry Warren - Mack Gordon)

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やまなか
Posted byやまなか

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