映画「アデル、ブルーは熱い色」  監督:アブデラティフ・ケシシュ

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 アデルとエマ
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 オリジナルの題名は「アデルの人生:第1章と第2章」。
 高校生のアデルが同じ学校の先輩男子より、街で見かけたブルーの髪の女性に魅かれていく話。
 主人公のアデル役のアデル・エグザルコプロスの自然体の熱演に脱帽だ、素晴らしい。

 宣伝では、衝撃の愛の7分間、史上最高のラブシーンにカンヌが大喝采!と、レスビアンの性描写をことさらに言うが、蓮っ葉な売り文句だな、それがこの映画の売りなのかい?

 ブルーの髪の女性エマは画家、その彼女が映画の中で、自身の作品に言及するキュレーター(美術評論家)に対して言っている。「作品に敬意を払うべきよ」と。このセリフをそのまま、本作の配給会社に言いたいね。
 観るほうも、エロいの観たけりゃ、他のにすれば。

 売りのラブシーンよりも、アデルがクラブで街頭デモでパーティで幼稚園で踊るダンスシーンの方が長い。映画の各所で出てくる。監督は愛と踊り両方のシーンをもって、作品のいしずえ(礎)と考えている風に思える。

 映画に使われる音楽の選定にセンスを感じる、いいね。

 あと、アデルの家庭は中の下か、労働者階級で、人生において特に職業選択は手堅くというに対して、エマの家庭は自由奔放な上流階級。お父さんは二人目で、著名なシェフ。エマの家庭はレスビアンを許容する。

 話のスジはいたって単純だが、「アデルの人生:第1章と第2章」を丁寧に描いて行く。179分の大作。
 演技輝くアデルに注目。じっくり観てみよう。

 ちなみに、アデルに対して恋愛感情なしに、親身になってくれる男子が登場する。
 2015年の韓国映画「恋物語」にも同様な男子が主人公のレスビアンな女子を慰める。(「恋物語」の記事はこちらから。)



オリジナルタイトル:La Vie d'Adèle : Chapitres 1 et 2|
英語タイトル:BLUE IS THE WARMEST COLOR|
監督:アブデラティフ・ケシシュ|フランス|2013年|179分|
原作:ジュリー・マロ|脚本:アブデラティフ・ケシシュ 、 ガリア・ラクロワ|
撮影監督:ソフィアン・エル・ファニ|音楽:ジャン=ポール・ユリエ|音楽監修:エリーゼ・ルーゲン|
出演:アデル(アデル・エグザルコプロス)|エマ(レア・セドゥー)|サミール(サリム・ケシュシュ)|リーズ(モナ・バルラベン)|トマ(ジェレミー・ラユルト)|ベアトリス(アルマ・ホドロフスキー)|アントワーヌ(バンジャマン・シクスー)|ほか

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