映画「ザ・ローリング・ストーンズ  シャイン・ア・ライト」 監督:マーティン・スコセッシ

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 ストーンズのライブを記録したドキュメンタリー映画です。
 ロックが20世紀の文化遺産(古典)になりつつある今、ストーンズがそうじゃないぜと、言っているようだ。

1-0_20170808121805d68.png 素敵なライブに行った気にさせてくれると同時に、ストーンズ最初期のインタビュー映像も楽しめる。
 若きミック・ジャガーに、「60歳になっても続けてると思う?」という問いに、「もちろん」と彼は答えている。
 また、最近のインタビュー映像もあって、キース・リチャーズ(65歳)とロニー・ウッド(61歳)に、「ギターはどっちが巧いの?」という質問に、ロニーが、「俺だな」と答えるが、すかさずキースは「二人とも下手だな」と答えた。(笑)

 キースは相変らず、エレキギターにカポタストをしている。(演奏曲によるが)
 それは解放弦をよく使うからだが、ラフでスローハンドであの短いフレーズの、気ままなリードギターは、今もストーンズがストーンズであり続けている重要な要。
 元フェイセズのロニー(ロン・ウッド)は、今はストーンズの正式メンバーだが、本作映像上では、少し影が薄い。
 そしてドラムのチャーリー・ワッツ(67歳)が素晴らしい。次から次へと繰り出すストーンズの持ち歌を、どれも的確にストーンズの曲にしていく職人芸。 
 さて、ミック・ジャガー(65歳)だが、やはり華がある。バンドをぐいぐいと引っ張って行く。コンサートをショーにしていく才能。
 とにかく、この四人が一生懸命にライブを進めていく姿は、ロックってなんだっけ?という問いに、真っ直ぐな答えを出している。

 ベースのダリル・ジョーンズは、元々ジャズ畑の人。ブルース・スプリングスティーンやマドンナのバックを経て、ストーンズのサポート・メンバー。チャーリー・ワッツとうまくやっている。
 そのほか、キーボード、ブラスセクション、バックコーラスの各メンバーも、控えめながらもステージを盛り上げている。

 ストーンズには、味と遊びとオリジナリティがある。加えて、たくさんの持ち歌という資産がある。
 そして一番大事なことだが、自ら作り出した音楽の「主人の地位」を、誰にも譲らなかったから、今に至った。

 歌や演奏がとびきり上手で、隙のない完璧な技術と分かりやすいキャラクターが求められる音楽業界。
 ミュージシャンにそれを求めるのは、拝金主義に走る業界のビジネスエリートたち。売れることが第一で、音楽の真髄に関心の無い人たちが、プロデュースと称してミュージシャンを繰る。そういうシステム。
 こんな環境じゃ、今後も創造的な音楽は生まれないだろう。
 ストーンズは、そんな環境にあらがい、あるいは、逆にうまく利用したからこそ、今がある。それだけ、力があると言える。

2-0_201708081221092bb.jpg ちなみに、バディ・ガイが登場し一曲やる。
 彼のギターのその一音だけで、彼のボーカルのその出だしだけで、ステージの場が、たちまちブルース一色になる。凄い。
 ロックが、ブルースやカントリーやR&Bから生まれたとは言え、ブルースはどこまでもブルース。
 
 私は当時も今もストーンズのファンじゃないですが、いい音楽だなと思います。
 最後に。このコンサートは元大統領ビル・クリントンの財団基金で行われたらしい。
 ヒラリー夫人はじめ、ビルの母親や友人や各国の大使館なんかも客としてぞろぞろ来ている。(もちろん一般客も大勢いる)
 そんな彼らが、コンサート直前のストーンズと交わっていました。
 なんか、日本社会とその構造があまりに違うわけです。
 
 
オリジナルタイトル:Shine A Light|
監督:マーティン・スコセッシ|アメリカ|2008年|122分|
製作総指揮:ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、チャーリー・ワッツ、ロニー・ウッド(ロン・ウッド)|
撮影:ロバート・リチャードソン|
出演:ザ・ローリング・ストーンズ|クリスティーナ・アギレラ|バディ・ガイ|ジャック・ホワイト|ほか
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