映画特選:アナーキーにぶっ飛んでいくコメディに乾杯!(日本映画編)
2010年01月02日 公開

一度はこんな映画を作りたい、遊んでみたい、そんなことを思う監督がいるんです。
もちろん、そんな映画を自分の持ち味とする監督もいる。
あるいは、若かった頃だから、やってみました的な監督もいた。
どれも一夜一話の特選映画です。
これまでに掲載してきた映画から厳選した33本。ご賞味あれ!

監督:市川崑 (1957)
京マチ子、船越英二、山村聡
アップテンポなコメディ。1957年製作
の映画だが、今も新鮮!
コメディなセリフは、よく吟味されて
いて、言葉の奥行きを感じさせつつも
軽く滑らか。時にズバリと言うが、決
して重くならない。セリフが飛び交う
シーンは、緊張と緩和を持ち前のリズ
ムに乗せて勢いよく語ってくる。
ストーリーは、波乱万丈な人間模様を
描きながら、アウトローで向こうっ気
の強いフリー女性ジャーナリストの冒
険物語。

監督:三木聡 (2005)
オダギリジョー、松尾スズキ、田辺誠一
この馬鹿馬鹿しいコメディに、付いて
行けるかどうかが、いい映画と感じる
か、つまらんアホくさと感じるかの分
水嶺。
あるいは、オダギリジョーに、あんな
役させるの?が分水嶺かも。
あるいは、原作は原作、映画は映画と
して、別なものとして切り分けて楽し
めるかどうかが、分水嶺。そんな映画
です。
物語はメンタルヘルスケアが必要な人
が増えてますテナ話です。精神科医も。

監督:横浜聡子 (2009)
松山ケンイチ、麻生久美子
超・奇蹟的なラブストーリー。ただし、
この映画、結構、荒唐無稽ですので、
ご注意を。
生まれつき精神障がいを持つ青年と、
東京から流れて来て保育園に勤め始め
た町子先生。青年は町子先生と出会い、
いっぺんで一目ぼれ。
彼は、いつもの能天気さで、積極的に
町子先生に接する。
これに対し、一歩も二歩も引く先生で
あった。さてこのお話、どう展開する
のやら・・。

監督:市川崑 (1954)
久我美子、山田五十鈴、木村功
極上の喜劇映画です。
アナーキーでトンガってますが、しっ
かりとした娯楽映画です。
東京がまだ戦災から復興しきれていな
い頃の話。あばら家に住む一家に税務
署の若い職員が納税の催促に来るので
すが、とても催促できない状況。
加えて原爆を開発する女、賄賂の密談
を暴露する赤坂芸者の話が絡み合い、
話は思わぬ展開になります。
俳優たちが皆、喜々として演技してい
る。これが一番の見どころです。

監督:林海象 (1992)
佐野史郎、東京スカパラ、鰐淵晴子
時は現代だが、まだ徳川の天下。
そう、江戸幕府が390年続いているSF。
佐野城の城主はバカ殿で、その上、無
類の女好き。
城下町のあちこちにキャバレーやSM
クラブがあって、千両箱を小脇に抱え
た殿は毎日、こんな店で過ごしている。
そんな折、南蛮渡来の音曲が殿の耳に
聴こえ始めた。これは妖術だ!
さっそく音術の忍び七人衆が呼び集め
られた。それぞれ得意の楽器を武器と
する、手練れたちだ。そして世は乱に。

監督:三木聡 (2005)
上野樹里、蒼井優、伊武雅刀、嶋田久作
夫の海外単身赴任で1人ポツンと毎日
を送る主婦・片倉スズメ(上野樹里)
のお話。
これは実話なのか、それとも暇を持
て余す女の誇大妄想なのか。
話は、てんでばらばら無秩序に破天荒
に展開するおバカな話なので、アホら
しくて途中で投げ出す人もいるかも。
とにかく、スズメは募集広告を見てス
パイになった。
スズメは先輩のスパイ達と行動を共に
しだすのだが・・。

監督:いまおかしんじ (2014)
水澤紳吾、佐藤宏、櫻井拓也
生活は貧しく頼り甲斐いないが、仲間
に思いやりある、あったかい男たちの、
おバカで物悲しい喜劇映画です。
先輩の川下の通夜。なんと先輩が棺桶
から、むっくり起き上がった。
そんなことで始まるこの映画、30代後
半の男三人のショボさを愛情持って
描いている。
とりわけ、川下役の佐藤の怪演ぶりは
最高だ! この人の演技は、映画撮影
の枠に収まらない。そして、セリフの
数より豪快な笑いのほうが多い。

監督:天間敏広 (1993)
萩原聖人、北野武、岸部一徳
北野武原作の映画。ちょっとひねくれ
た喜劇です。
いかがわしい教団が徐々に大きくなる
過程で、新たな教祖が誕生する話。
信者獲得はビジネスで、収益がないと
教団の繁栄はない。街で拾った老人を
教祖に仕立てたが、図に乗ってきたの
でクビにした。
しかし教祖は必要不可欠だ。司馬(北
野武)は高山(萩原聖人)に「教祖」
をやれと命じる。まるで人事異動に近
い感覚だ。

監督:伊東寿恵男 (1949)
深見泰三、花沢徳衛、河崎竪男
ハレーすい星の接近で村中が大騒ぎ、
というお話です。舞台は富山の村。
空気がなくなる!
すい星が接近して来て、その引力で地
球の空気が吸い取られてしまう。
空気がなくなるのは5分間らしい。
ある人が考えた。タイヤチューブ内の
空気を吸えば、5分間は凌げる。
一方、校長は生徒を校庭に集め、さっ
そく始めたその訓練は、洗面器に水を
はって顔をつけ、できるだけ息を止め
る訓練だった。

監督:古澤憲吾 (1969)
植木等、ハナ肇、谷啓、藤田まこと
総理大臣(藤田):相手はゲバ棒の全
学連とは違う、水爆を抱えとる。
外務大臣:しかし、水爆って強いです
な。僅か7人で日本全体がひっくり返
されてる。日本の外交も、水爆があれ
ば強くなるんですがね。
総理大臣:いやまったく、その通り!
我が国にはぜんぜん力がない。
水爆を持つ議案を提出したらどや?
腹に思てる事をぶちまけて、国民のみ
なさんに判断していただく。これが
私の政治理念であり誠の政治や。

監督:松尾スズキ (2007)
内田有紀、宮藤官九郎、蒼井優
楽しい娯楽映画だが、大口開けて笑え
ない、という意味ではシリアス。
でもユルユルの開放感。
何しろ精神疾患の病院内の話だから、
登場人物の際だったキャラがモノを言
う。俳優の演技力を楽しみたい。
明日香(内田)はアルコールと睡眠薬
の多量摂取で救急車で救急病院に運ば
れ吐きまくって意識が戻ると、精神専
門病院へ転送。手足と胴、身体拘束だ。
目を覚ました。なぜ私はこんなことに!
その顛末は映画で語られます。

監督:本広克行 (2005)
瑛太、上野樹里
「明日のあなた」がタイムマシンに乗っ
て密かに今日現在に来て、「今日のあ
なた」にイタズラしている、そんなこ
とアリかよっ! なにしろ相手がタイ
ムマシンなので、時間の魔術に観客み
んなが巻き込まれてしまう。その可笑
しさ!いい喜劇映画です。
夏休み、ある大学のSF研究会の学生
達が部室の中に奇妙なモノを発見し驚
くのでした。各シーンの端をよ~く見て
いてください。過去か未来の誰かがそ
っと覗いていますよ。

監督:川島雄三 (1962)
若尾文子、伊藤雄之助、山岡久乃
金は天下の回りもの。金があるうちは、
ちやほやされるが、尽きた時が縁の切
れる時。
物語はベールに包まれて始まる。
その幾重ものベールは、話が進むにつ
れて、さも楽しげに一枚一枚、サディ
スティックに剥がされていく。
そして、その都度、じんわりにじみ出
る人間関係と金の秘め事。
映画は、そこをコミカルな趣向で暴く
のです。
若尾文子と伊藤雄之助に注目。

監督:中島哲也 (2004)
深田恭子、土屋アンナ
いいですね。映画に骨がある。昨今の
ヤワな邦画たちを蹴散らす出来です。
下っ端やくざの娘・桃子(深田恭子)
と、実は良い家庭の娘・イチゴ(土屋
アンナ)のふたりが織りなす、おかし
なお話。
ファッションに夢中の桃子は、ファン
タジーの世界に浸るおとなしい子で、
孤独を愛する高校生。
イチゴはいい家庭環境のもとに生まれ
たが、今じゃレディース(暴走族)で
ヤンキー、でも元は虐められっ子で…。

監督:前田陽一 (1966)
ミヤコ蝶々,長門勇,ダイマル・ラケット
大阪のドタバタ喜劇。ナニワの喜劇人
が多数登場します。そして結構、前衛
的なんです。
おっとりした展開ながらも、話はスピ
ーディに切り替わり、話は大きくジャ
ンプする。決してダレません。時に過
激にハジケル。
オフィスビルの屋上にある都田物産。
外見は小さな倉庫のような社屋。社長
はミヤコ蝶々。部長は長門勇。社員は
中田ダイマル・ラケットにルーキー新
一、紅一点は可愛い新藤恵美の4名。

監督:山本政志 (1990)
新井令子、ツェ・ワイ・キット
大阪の釜ヶ崎エネルギーと、香港の下
町エネルギーが濃厚な感じで、ぶつ
かり合い爆笑する。
弱小代理店のツアーコンダクターのク
ミが香港の男を大阪案内し、釜ヶ崎の
カプセルホテルに朝食は通天閣下の新
世界の立ち食いうどん、旨いやろ!
そんなある日、男が金を無くし香港に
帰れないことになったが運よく香港フ
ァミリー旅行が当たった。男について
クミも香港へ行くが、あちらで二人は
大騒動に巻き込まれるのであった。

監督:庭月野議啓 (2016)
辻岡正人、若林美保
とにかく面白い時代劇かつ妖怪譚。
ある寺に仁光という若い坊主がいた。
仁光は寺の坊主達の誰よりも熱心な
修行僧であった。だが彼には坊主とし
て、ある致命的な欠陥があった。
町へ托鉢に出ると、なぜか毎回、町の
女達は待ってましたとばかりに仁光を
目指して群がってくるのだ。
みな争って、仁光の衣の袖を引き、
手を握り頬を撫でる。もちろん、仁光
は押し黙ったまま、女達を振り払い避
けるのである。受難(女難)である。

監督:奥秀太郎 (2003)
阿部サダヲ、松尾スズキ、森本訓央
いやいや、面白いぞ。
東京・新大久保あたりのやくざの話。
ドタバタ喜劇が、勢いバーンと空中分
解して、飛び散ったフィルムを適当に
つなぎ合わせた感じ。
だから話の筋とか、無いものは追わ
ない事。でも喜劇です。
短いセリフが繰り返されるとリズムが
生まれる。
追い詰められヤケッパチの大進撃す
るしかない弱者に寄り添う話に乾杯!
あとは、なんとでもなれ!

監督:堀川弘通 (1961)
森繁久彌、三木のり平、伴淳三郎
大阪を舞台に、コテコテに泥臭いお笑
いコメディ。喜劇のプロたちの腕前を
堪能しましょう。
詐話師とは、誠しやかな作り話で誘い、
まとまった金銭を被害者の目の前で
サラリと強奪する詐欺専門家。話に乗
せられた被害者はその直後に我に気付
くがもう遅い。カモに数人の詐話師が
絡む場合は「劇団型犯罪」というらし
い。というわけで映画はご丁寧にも、
詐話師1人の犯罪例と、劇団型犯罪例
を楽しく見せてくれる。

監督:マキノ雅彦(津川雅彦)(2006)
長門裕之,中井貴一,木村佳乃,富司純子
ライトタッチなコメディ。語り口がス
ピーディで小気味いい。だがライトに
思えない向きもいるだろう。なぜ?
1.主要登場人物は木村佳乃,富司純子以
外おじさんばっか。2.ストーリーはす
べて通夜が舞台で死んだ人の思い出話
ばっか。それも故人の失敗談を掘り起
こして、あげつらい大笑い。3.卑猥な
下ネタ満載。猥談や卑猥な歌詞のお座
敷小唄の数々。4.死んだ人の遺体を抱
き上げて立たせて、カンカン踊りをす
る。だからヘビーで濃いコメディかな。

監督:山田洋次 (1964)
ハナ肇、犬塚弘、飯田蝶子、花澤徳衛
奇妙な村の奇妙なお話。少しビターな
喜劇です。
兵隊から帰ったサブ(ハナ肇)と知的
障がいの弟(犬塚弘)が主人公。
地主といがみ合うサブは、どこで手に
入れたのか戦車で地主宅に押し入る。
村はてんやわんやの大騒動に巻き込ま
れるという奇天烈な話。
俳優は、みなベテランばかりで、まっ
たくもって危なげない上に、とてもエ
ネルギッシュ。
そしてラストが凄いぞ。

監督:野村芳太郎 (1968)
渥美清、倍賞千恵子
渥美清、倍賞千恵子、藤岡琢也、有島
一郎の映画。
ワタカツ(渥美)はその道では著名な
スリ師。よし子(倍賞)は東京で暗躍
する美人スリ師。銀三(藤岡)もいい
スリ師だったが改心してデパートのス
リ防止監視警備員。森沢刑事(有島)
は警視庁で永年スリ担当。
芸達者な俳優が満載のぜいたく~ッ
な作品。事件はたくさんの笑いを誘い
ながら、コミカルに誠実に展開する。
大衆映画の醍醐味!をどうぞ。

監督:矢口史靖 (1993)
芹沢砂織、浅野あかね、Mr.オクレ
何が因果か!何も悪い事をしていない
主人公の純子が不運にもどんどん転落
して行く、おバカなコメディです。
あ、ひとつだけ悪い事をしていた。偽
造の定期券を借りて使った、これがす
べての発端であった。たくさんのエピ
ソードがぎっしりあって、話を追いき
れない方はつまらない映画となります。
くれぐれも映画に置いて行かれないよ
うに。細かい事を気にしない映画は、
猛スピードで突き進みます。
さて純子は九難を乗り越えられるか。

監督:矢口史靖 (1997)
西田尚美、利重剛、角替和枝
パンパンに膨らました風船をプンと放
すように、映画はすっとんきょうな方
向へ飛ん行く。低予算な製作をあざ笑
うかのようにストーリーは強靭、主人
公は超人だ。
なにしろ無責任で後先なし、エネルギ
ッシュな話の展開なので、ちまちまと
ストーリーに写実を求める向きは途中
で音を上げるかも。でもでも、そんな
人はいないから大丈夫。終わりはハッ
ピーエンドですからご安心あれ。
話はズンズン進んでいく!!

監督:中島哲也 (1998)
永瀬正敏、尾藤桃子
あるマンションに個性豊か過ぎる人々
が住んでいるという話。
ひょうひょうと生きるTV番組の脚本
家と苛立つ妻。塾の成績が生きがいの
小学生。毎日正午になると奇声を発す
る初老の独居女。ストーカーをさせる
新種の風俗嬢。殺し屋も住んでいる。
これにマンションの大家が絡みます。
マンション屋上での大騒ぎは警察や近
隣も巻き込んでの大騒動。
一般受けする映画じゃないけど、個性
豊かな演技をお楽しみください。

監督:滝田洋二郎 (1990)
薬師丸ひろ子、真田広之、斉藤慶子
病院を舞台にした喜劇映画。
期待される医師像や、ちゃんとしてな
きゃいけない患者像といった一般的概
念を面白おかしく壊しながら、さらに
は入院経験者ならニヤリとするエピソ
ードがふんだんに盛り込まれている。
ケンカして階段から転落した男2人が
救急入院してきた。2人は夫と間男。
緊急手術後、気が付きゃ2人は同じ病
室で隣り合わせ。注射も出来ない研修
医(薬師丸)や癖ある患者。こんな状
況だから日々おかしな事が起こるわけ。

監督:周防正行 (1989)
本木雅弘、鈴木保奈美、大沢健
やっちゃイケナイことをやりたい、実
はこの気持ち、本当は誰にでもある。
それが寺で修業中の修行僧なら、なお
さらだ。この映画はその不真面目さと
理不尽さを喜劇に仕立てた。
寺の息子・陽平(本木)は就活はしな
い。一年間、厳格な寺で修行し認めて
もらえば寺の後継ぎの資格が得られる。
一年かかる長い採用試験だが、会社で
こき使われるより自営業で楽チンな寺
の住職という選択肢を選んだ。檀家と
いう固定客と寺の不動産もある。

監督:渡邉謙作 (1998)
上原さくら、松尾れい子
2人の女子、フウとスズの大変大変な
ロードムービー。
これはちょっとやっかいなキテレツ喜
劇です。その上、軽くてユルくて、く
だらない。今のご時世じゃ、もうこう
いう映画はつくれない。
フウは密かにスズが好き。スズはブル
ーの色が好き。フウはスズに寄りつく
男をなぎ倒す。スズは赤ちゃんを抱え
てる。スズは世のしがらみに頓着しな
い。その時の気まぐれで爽やかに生き
てる、チョット足りない女の子。

監督:市川崑 (1957)
川口浩、川崎敬三、笠智衆
ハイレベルな喜劇映画です。
よく分からない映画かもしれないが抜
群にいい喜劇。としか言いようがない。
出てくる人物がどれも真面目なのだが
実に奇妙な人たちなのです。
名門大学を卒業した茂呂井(川口)は
ある会社に入社する。計算高さと状況
に流されないドライさと前向きさを信
条とする男。言い換えれば、ちゃっか
り抜け目なく振舞える男。
そんな茂呂井に一見普通でヘンテコな
人々が絡む不条理コメディ!

監督:タナダユキ (2000)
タナダユキ、石川貴子、岩波才靖
インディーズ喜劇です。
映画中のあちこちで、怒号の関西弁が
痛快に爆発する。血しぶきも飛ぶ。
歯に衣着せぬその発言は例えば、こん
な風。
「なんでアタシばっかり、こんな目に
合うんや!」「アタシら女はなぁ、毎
月血だらけになっとんのやぁ!!」
「どうでもええねん!どうやったら上
手に人のこと好きになれんやろなぁ~
」ウップンをわめき散らすのは主人公
25歳(タナダユキ監督・自作自演)。

監督:佐伯幸三 (1960)
フランキー堺、香川京子、有島一郎
三遊亭圓朝の古典落語『死神』を基に
する時代劇。
葬儀屋に奉公しているフランキー堺は
香川京子と恋仲、しかし医者の娘が葬
儀屋と夫婦になるのは土台ムリと父・
金語楼は断固反対。大店の倅との結婚
を勝手に決めて進める。
死神役の有島一郎が抜群にいい。こう
いう役、「いかにも」でなくてはなら
ず、さりとて陳腐は勘弁と難しい役ど
ころ。有島はそのあたりを突き抜けて
いて、さらに有島らしい味。うまい!

監督:野淵昶 (1949)
柳家金語楼,花菱アチャコ,横山エンタツ
小さな鉄道の駅を降り、観光客は田舎
バスに乗り換え温泉に向かった。
しかし途中でバスが故障、しかたなく
雨降りしきる闇のなかをバスは引き返
し、乗客たちはもとの駅に舞い戻った。
乗客をよく見ると、素性も不明な、怪
しげな人々ばかり。
事件はこの人々のなかで起こる、密室
殺人。駅の待合室に集まった人々は、
駅員から、ある事情を聞かされる。
この駅に幽霊が出ると・・・。
特撮:円谷英二

監督:矢口史靖 (2011)
吉高由里子、ミッキー・カーチス
あり得ない話を長けた話者が真面目に
話すうちに、観客はスッカリ話術には
まって、はらはらドキドキ、大笑い。
そう、これ落語です。最後まで一気に
観てしまいます、楽しんでください。
ロボット博まで、あと1週間。追い詰
められる人は、すごい威力を発揮する。
とにかくロボット動かしゃいいんだ!
動かすためには、もう、ややこしい技
術より、人力じゃん。そして、そもそ
も、ロボットより人間のほうが、2足
歩行は優れている! なんぢゃ?
【 一夜一話の歩き方 】
下記、タップしてお読みください。

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