映画「熱帯魚」 台湾映画  監督:チェン・ユーシュン

上






 のんびりした可笑しさと、生きるペーソスと、力強い生きざまが織りなす台湾の庶民のお話。
 主人公を立てていますが、群像劇でもあります。
 各所のシーンでクスクス笑ってください。

 台北のある中学校の、中三のその教室。高校入試 間近である。
 「400点以上とれる自信の無い人、手を挙げて」と教師が言ったら、ほぼ全員が手を挙げた。
 (台湾の高校入試は統一試験、400点以上が求められるらしい)

 その手を挙げた中に、主人公ツーチャン、その悪友ウェイリーがいる。
 この期に及んでも、ツーチャンは入試に意欲がわかない。ワルじゃないが、親から見ればいい子じゃない。
 毎日バス停で会う純情そうな女の子に片思い。


1_20181002175502309.gif ある日、ツーチャンが小学生の誘拐事件に巻き込まれ、ツーチャンも身柄を拘束された。
 主犯格は元刑事で、事業を起こしたがうまくいかない男、誘拐で一儲けを画策する。
 小学生の子は、日頃から親が息子を見放していて身代金を得られないらしい事が分かり、よって急遽、ツーチャンにお鉢が回る。
 男はツーチャンの親に身代金を要求する。警察が動き出す。金の受け渡しの場で、主犯格は元同僚の刑事に出くわし、シドロモドロ。身代金を得ずに退散。
 ところがこの男が敢え無くも交通事故死、も一人の気の優しい男アケンが誘拐を引き継ぐなりゆき展開となる。


 アケンは二人の口にガムテープを貼って、海岸沿いのアケンの故郷へ向かう。
 今度はこのアケンの一族郎党がツーチャン誘拐で一儲けを狙う。テレビ報道がこの事件を追い始める。ツーチャンの両親がカメラの前で犯人に訴える様子が放映される。
2-1_20181002175715e76.jpg ところが、アケンの一族郎党が間抜けで、したたかで可笑しい。
 そしてアケンらはツーチャンと小学生を優しく扱う。ご飯時は、あたかも家族の一員のよう。のんびりした潮風が吹く日々。
 アケンは、ツーチャンに受験勉強しろと参考書を買って与える。分からないところは近所の物知りに聞きに行くサービス。
 しかし日はまたたく間に経ち、入試日がどんどん迫る。
 テレビの討論特番では、入試の諸問題とツーチャンの試験免除の特例が叫ばれる。
 そうこうするうちに、警察が海岸沿いのこの一帯に目をつけだす。警官の間抜けさも可笑しさを誘う。


 そして・・。
3_20181002175857fdf.jpg そんなさ中、ツーチャンは一人の女の子に恋をする。
 ツーチャンが海で泳いだ時(入試間近なのにそんな余裕はないだろ!)、台北の海に熱帯魚を見た確かに見た。(熱帯魚は台湾のもっと南にしか生息してないはずだが・・)
 ツーチャンが警察に保護される時、その女の子は熱帯魚が一尾入ったビンをツーチャンに渡した。幻じゃない、私も熱帯魚を見たと。

 チェン・ユーシュン監督作品「ラブゴーゴー」の記事はこちらから
 この映画もなかなか良いです。

オリジナルタイトル:熱蔕魚/Tropical Fish
監督・脚本:チェン・ユーシュン|台湾|1995年|108分|
撮影:リャオ・ペンロン|
出演:ツーチャン(リン・ジャーホン)|好きな女の子(ファン・シャオファン)|ツーチャンの親友ウェイリー(リャン・ティンユァン)|小学生タウナン(シー・チンルン)|誘拐主犯格の手下アケン(リン・チェンシン)|その叔母アイー(ウェン・イン)|その夫ヒョン(リェン・ピートン)|ほか多数

チェン・ユーシュン監督の映画
写真
ラブゴーゴー
写真
熱帯魚
写真
1秒先の彼女


【 一夜一話の歩き方 】
下記、タップしてお読みください。

写真
写真
写真
写真
写真
関連記事
やまなか
Posted byやまなか

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply