中国映画「轢き殺された羊」(ひきころされたひつじ) ~第19回東京フィルメックス上映作品

轢き殺された羊 Jinpa 【コンペティション作品】
中国|2018|86分|監督:ペマ・ツェテン(Pema Tseden)|
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 まず冒頭から感じるのは、スタンダードサイズの映像構図がとても良いのです。
 観ているだけで気持ち良い。


 話のステージは、高度5000メートル級のチベット高原。
 草木生えぬ広大な大地の、ひたすら続く一本道を、一台のトラックが走る。
 ガタガタ道と、おんぼろトラックの走行音と、虚無的な無人の大地、このシーンが続くうちに、いつしか観客は虚空な気持ちになっていく。
 これがこの映画の重要な前奏曲。

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 その一瞬だった。迷い羊だろうか、トラックは一頭の羊を轢いてしまった。
 ドライバーのジンパという男、顔はいかついが心は優しいのだろう。羊の供養が頭に浮かび、羊を助手席シートに担ぎ上げた。
 そののち、しばらく走ったジンパは、無心に歩く巡礼者のような薄汚い姿の男を情けで乗せてやった。この男も名をジンパと言った。親の仇討ちに向かうと言う。

 話はこの先、ドライバーのジンパの孤独な日常を描きながらも、もう一人のジンパの事が、何故か気にかかるドライバーのジンパは、途中で降ろした彼のあとを追うことになる。
 そしてドライバーのジンパは、幻想の中で、もう一人のジンパの過去の、その一瞬に立ち現れるのであった。

 彼の地の、今の風俗が味わえるのも、この映画の魅力のひとつです。




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轢き殺された羊


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