映画「鉄道運転士の花束」 セルビア=クロアチア映画 監督:ミロシュ・ラドヴィッチ

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老運転士イリヤと、シーマ少年との出会いは鉄橋の上だった。少年の姿を見て急ブレーキをかけたイリヤ。
孤児院を抜け出し列車に轢かれて自殺しようとしたシーマが鉄橋を歩いていたのでした。
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 定年間際の電気機関車 運転士で独り身のイリヤと、運転士に憧れる彼の養子シーマとの、奇妙で温かい親子愛。喜劇です。
 この話はシーマの成長とともに展開し、シーマに優しいイリヤの同僚夫婦、心理カウンセラーでやはり独り身のヤゴダ、時にイリヤの娘の霊が、イリヤとシーマに寄り添います。

 イリヤの養子になったシーマは、運転士になることに憧れを持つようになりますが、イリヤはこれを嫌がりました。
 なぜなら、運転士は鉄道事故で人を死なすことが避けられない仕事だからです。でも、このことをシーマに話しません。(彼は何度も事故を経験してきました)
0-0_201908301728596a7.jpg ですがイリヤは、シーマの気持ちを尊重してシーマを鉄道学校に入学させ、そして瞬く間に時は過ぎ、卒業。ただしイリヤの配慮で、シーマは運転士ではなく駅務員として採用され、配属先はとある駅でありました。

 配属先の駅でふてていたシーマは、ある運転士の男にそそのかされ、運行中の機関車運転席に招かれ、にわか運転で大変な目にあいます。
 さて、そんなことがあって、イリヤは仕方なくシーマの運転士転属を承諾します。しかし‥。
 日が経つにつれて、シーマは深酒をし、やせ衰えていきます。なぜなら、鉄道事故にあうことがないからです。つまり「事故で人が死ぬ経験を重ねて一人前の運転士」と、先輩たちは言うのです。
 ですからシーマは事故を願うのですが‥。ところがシーマに思わぬ展開が待ち受けているのでした。

 う~ん、総じて脚本が粗いのが残念です。
 また、本作は鉄道事故死や自殺を弄んではいませんが、被害者側の思いを考えると、いささか危うい喜劇です。(イリヤはそのたびに必ず、お墓に花束をささげることを欠かしませんが)

 ちなみに、韓国映画「京義線」では、地下鉄運転士が飛込自殺に遭遇し、精神的回復のための休暇が与えられます。この映画はその休暇中の男と女の話でした。ただし喜劇映画ではありません。(「京義線」の記事はこちらから、ご覧ください

 以下は「鉄道運転士の花束」の予告編ですが、作りが支離滅裂です。
  予告編(公式サイト)http://tetsudou.onlyhearts.co.jp/(予告編動画は「Trailerのタグ」をクリック)


オリジナルタイトル:DNEVNIK MASINOVODJE
監督・脚本:ミロシュ・ラドヴィッチ|セルビア=クロアチア|2016年|85分|
撮影:ドゥシャン・ヨクシモヴィッチ
出演:出演:ラザル・リストフスキー(イリヤ)|ペータル・コラッチ(シーマ)|ミリャナ・カラノヴィッチ(ヤゴダ)|ほか

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やまなか
Posted byやまなか