映画「チャイニーズ・ブッキーを殺した男」 監督:ジョン・カサヴェテス

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1970年代半ば、ロサンゼルスにある、庶民的なショーパブの店「クレイジー・ホース」。
下町的なこの店のオーナー、コズモ(Ben Gazzara)は、自作のショーを愛し、踊り子たちを愛する、根っからのショーパブに生きる男。
運転手付きの黒塗りの車を乗り回しているが、案外、マメな男。
さて、監督はこの男でどんな物語を語るのか。
◆    ◆

中1ある日、溜めていた借金をスッキリ完済し、それでいい気になったコズモは、よせばいいのに、踊り子3人連れ出し、車内でドンペリ飲んでウキウキ、いざ目指すは裏カジノのポーカー賭博。しかし一夜で大損こいた。

中2
カジノで作った借金、とても返済できる額じゃない。
当然、登場する裏の男たちがコズモを訪ねてクレイジー・ホースに現れた。
だが、コズモ、案外肝が据わってる。
その後、数回の話し合いがあった、彼らは真綿で首を絞めるように、一見柔和に笑顔で接するが、時にコズモは痛い目に合う。
そして、その夜だった。彼らは言った。「借金帳消しにする代わり、今からすぐチャイニーズ・ブッキーを殺しに行け」と。

中3
チャイニーズ・ブッキーとは、ロサンゼルスを仕切る中国系マフィアのドン。
拳銃と、ブッキーの屋敷への地図と、屋敷に侵入する際の細かな注意事項メモを渡された。
そのメモには、獰猛な番犬を黙らせるため、ハンバーガーを買って行けとまで書いてある。
コズモが右手に持っている袋がそのハンバーガー。道の奥の山小屋風がブッキーの屋敷で、これが裏口への道だ。
さて、コズモは屋敷に巧く侵入し、痩せた小柄な老人チャイニーズ・ブッキーを射殺できたが、手下の若者たちに見つかり、ほうほうのていで、なんとか逃げ切った。が、脇腹に一発食らってしまった。。

中4
しかし、そんな夜も、クレイジー・ホースには、たくさんの客が入っている。
その後コズモは、また奴らに呼び出される。よくやったと褒めながらも、奴らはコズモを始末したい。
さて、ここから先は、映画をご覧ください。
中5
これで、すべては終わったのか。(の、ラストシーン)
コズモは店内のステージに上がり、客たちを盛り上げるオーナーメッセージトークを始めた。(一番上の画像がそのシーン)
そして店の外へ出た。
いまだ手当もしていない脇腹の傷の血が、上着の裾やズボンに染み出しているのを、コズモはこの時、気付くのであった。(終)

予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=8ztlsDq5luU



本作は、犯罪映画というよりも、ショーパブに生きる男とショーのメンバーの生きざまをていねいに描く映画ですね。
本作に通底する映画が2本あります。
ひとつは、フランスで興行中の、アメリカのヌードショー一座の、座長と踊り子たちの話「さすらいの女神(ディーバ)たち」。
もう一本は、米国を興行して回る、二流の女子プロレス・チームのマネージャーの話「カリフォルニア・ドールズ」。
これらの映画に出てくる座長やマネージャーの姿が、コズモと相通じるようにみえます。(紹介した2本の映画記事は下記画像をタッチしてお読みください)

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さすらいの女神たち
主演マチュー・アマルリック
写真
カリフォルニア・ドールズ
主演ピーター・フォーク

最後に、ショーパブ・クレイジー・ホースの踊りやシルクハットの男の話が面白くないのは、日本のお笑い芸人のステージを面白いと感じないロサンゼルスの人々と、おんなじなんでしょう。たぶん。


オリジナルタイトル:The Killing of a Chinese Bookie
監督・脚本:ジョン・カサヴェテス|アメリカ|1976年|135分|
撮影:フレデリック・エルムス 、 マイク・フェリス
出演:コズモ:ベン・ギャザラ|ミスター・伊達男:ミート・ロバーツ|フロー:ティモシー・アゴリア・ケリー|モート:シーモア・カッセル|フィル:ロバート・フィリップス|ジョン:モーガン・ウッドワード|マーティ:アル・ルーパン|レイチェル:アジジ・ジョハリ|シェリー:アリス・フリードランド|ほか

こちらでは、1970年代のアメリカ映画をまとめています。
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こちらで、ジョン・カサヴェテス監督の作品をまとめています。
キャプチャ6


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やまなか
Posted byやまなか