映画「テルマ」 ノルウェー映画 監督:ヨアキム・トリアー

上2 (2)テルマ

この映画の宣伝は、北欧ホラーと言ってるが、そうじゃない。
テルマのミステリアスな物語。

話の舞台は北欧ノルウェー、へんぴな村里。
近くには、湖面が全面結氷する湖や、鹿のいる森がある。
医者であり信仰熱心なテルマの父は、幼い頃からテルマを厳格に躾けて来た。
中1

その厳格さは、我が娘の様子を、密かに窺うかのような、冷たい緊張感を伴うものだった。
もっと言えば、父は6歳の娘を常に恐れている。
いや、敵意だ。なぜ?
中2


それから12年ほど経った。
テルマはオスロの大学に入学、寮生活が始まる。
テルマ自身は、信仰心ある両親のもとで、何不自由なく幸せに過ごせてきたと思っている。
どう見ても純粋無垢な女の子。始めての一人暮らし、学生生活、都会生活。
中3

中4

恋も知った。同級生の女子大生アンニャだ。
中5

その一方、テルマに異変が起き始めた。
図書館で、学生仲間のパーティで、学内プールでと、ところ構わず突如、痙攣をおこし意識を失う。てんかんの発作だ。
そして発作中に、必ず恐ろしい邪悪な幻想がテルマを襲う。
中8

両親は毎日といっていい程にテルマに電話してくる。
もちろん、楽しく過ごせていると、何事もない風にその都度、答える。
だがテルマは、親に内緒で病院へ行き、脳や精神の疾患について幾つもの検査が進んでいた。原因不明なのだ。
中6

テルマには、もうひとつ大きな不安がのしかかっていた。
中12それは、アンニャとのこと。厳格な家に育ったが故に、いけない恋だという罪意識。深い激しい懺悔の気持ちがテルマを苦しめる。

ある日、テルマの過去のカルテを、診療情報共有ネットワークから検索した医師はテルマに言った。
「6歳の子供に飲ませるには、強すぎる抗精神病薬のレボトミンを、1年間も服用していましたね」
「そう私の父は開業医ですから」とは言ったものの、テルマにはそうした記憶は無かった。

ここに至って、映画は6歳のテルマのその時を描きだす。
弟が生まれた。母は日々、弟に掛りっ切り。幼児テルマは母の愛を独占したかった。
居なくなればいい‥そう念じた。そうしたら、弟は一瞬でソファの下へ。両親は赤ちゃんが急にいなくなって騒ぎ出した。
そしてある日、弟がバスタブにいる時だった。テルマは弟を、湖の厚い氷の下へ、瞬間移動させた。
しかし今、テルマにその記憶は無い。

中11

医師は、テルマの発作の原因を探っていた。
精神的ストレスをかけて痙攣を起こさせる検査中に、テルマにはまたひとつ、邪悪な幻想を見た。
その幻想は、きっとアンニャとの恋の罪意識からだろう、彼女を消し去りたいという強い気持ちが、ある種の力となってアンニャを襲う、そんな場面だった‥。
しかし、その日以来、アンニャの親もテルマも彼女の姿を見なくなってしまった。

さて、病院の精密検査の結果、テルマの体に精神に何の異常も見いだせなかった。
中10 (2)ただし医師は、テルマの祖母の、昔のカルテを診療情報共有ネットワークから見つけ出し、こう言った。
あなたの祖母にかつて精神異常が発覚し、その時以来、精神病院にいる、と。しかし、その話をテルマは疑った。なぜなら、祖母は自分が幼いころに亡くなったと親から聞いていたからだ。さらに医師は祖母のカルテを見ながら、異常に強い薬を祖母は処方されていたと付け加えた。


その後、テルマは発作が治らないため実家に帰ってきた。
その日、テルマは父から、6歳の頃の恐ろしい事実を知らされた。
そして、すぐさま、医者である父はテルマに、発作を抑えるためと言って、ある薬を飲ませた。瞬く間にテルマの意識が朦朧となる。
この時、テルマは悟った。祖母にも、こうした強い薬を飲ませたのだろう、と。
つまりこういうことだ。祖母にも私と同じ超能力があって、それを父は恐れ、薬で意識を混濁させ、祖母を精神病院に封じ込めたのだと。
そうだ。私も、この先、一生を精神病院で過ごすことになる!

すべてを知ったテルマは、覚醒する。

中9

その日、父は湖に釣りに出た。
家にいたテルマは、車いすに座る母の足に、そっと撫でるように手を当てた。
そしてテルマはすぐさま、父のあとを追って、湖のほとりに来た。
テルマは念じた。
沖に浮かぶ父の舟の上空に、鳥が群れ始める。そして、突然‥‥
中10

中6

テルマの大学生活が再スタートした。
キャンパスには、テルマとアンニャが楽しそうに歩いている。
母はその後、車いすが要らなくなるまでに足は回復したようだ。
かつて母は赤ちゃんの死を嘆いて飛び降り自殺を図った。命はとりとめたが以来、下半身が不自由になっていたのだ。
予告編です
予告編 決め
https://gaga.ne.jp/thelma/



オリジナルタイトル:THELMA
監督:ヨアキム・トリアー|ノルウェー、フランス、デンマーク、スウェーデン|2017年|116分|
脚本:エスキル・フォクト 、 ヨアキム・トリアー|撮影監督:ヤコブ・イーレ|
出演:テルマ(エイリ・ハーボー)|アンニャ(オケイ・カヤ)|テルマの父トロン(ヘンリク・ラファエルソン)|テルマの母ウンニ(エレン・ドリト・ピーターセン)|ほか
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やまなか
Posted byやまなか