映画「ユダヤ人だらけ」 人種の問題を考えさせてくれる映画

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本作「ユダヤ人だらけ」は、ユダヤ人の問題を考えさせてくれます。
映画は、真面目な語り口(下の画像の人)と、6編の喜劇映画で構成されていて、分かりやすい内容です。

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この男は、著名な映画俳優イヴァン。フランス人でありユダヤ人です。(この映画の監督が演技してます)
毎週、メンタル・カウンセリングを受けているが、彼が主治医に話すその内容は、反ユダヤ主義の増大に対する不安や被害妄想だ。
映画は、彼が話す内容に合わせ、以下6つの短編映画がその都度、挿入されます。どれも、可笑しい話です。
ただし、短編映画は、カウンセリングで男が話す内容と抱き合わせで理解すべきの構成になっていることがポイントです。
まずは、その短編映画の内容に入る前に、この予告編で映画の雰囲気を味わいましょうか。

予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=gXtvFqPQwR0

1:「ユダヤ人はそこら中にいる」
中1
ナチスのように反ユダヤ主義 を強く標榜するフランス国民運動党。
その党首の夫が、なんとユダヤ人であることが判明した。
それは、夫の祖母の死をきっかけに分かったことで、祖母がひた隠しに隠していた事実であった。
だから、もちろん、夫自身は驚愕 し、同時に党首の妻は足元を掬われ絶句した。

実は、夫も党の大幹部で、党首、幹部のこの夫婦の間で、罵声と困惑が渦巻いた。が、結局、党首である妻にがんが発覚したとして党内、世間を欺き、代理で夫が党首となった。
しかし妻は、父親から受け継いだ政党を、ユダヤ人に明け渡すことに耐えられなかった。そして‥。

2:「ユダヤ人は金持ちだ」
中2
ユダヤ人一家の長男は、職も無く貧しい。ヤクの売人をしている。妻からは日々愚弄されている。
さすがに自身の生活に嫌気がさした男はある日、親に向かって、俺はユダヤ人を辞めると叫ぶ。貧乏なユダヤ人はいないからと。
妻は、夫になる男が『ユダヤ人だから』=ユダヤ人は金持ちで、裕福な生活ができると踏んで結婚したが、このテイタラク振り。
ところがだ、親が買った宝くじがズバリ当たって両親は大金を得る。
男は、その金欲しさに、前言撤回、やっぱり俺はユダヤ人だと言って親にすり寄るが、ビタイチモンくれない。(そりゃそうだ)
一方、男の妻はそれなりのお金をもらって嬉々としている。男はというと、売人仲間に慰められている。

3:「ユダヤ人は互いに助け合う」
中3
この男たちは、「煙突から出てきた、真っ白な掃除夫と、真っ黒な掃除夫」という、なんとも可笑しな問題について延々と議論してる。
ユダヤ人特有だという偏執的な側面を笑う、お話。

4:「ユダヤ人は仲間を殺す」
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こちらは打って変わって、SF仕立て。
有能な諜報員の男が、タイムマシンで、キリストが生まれる前の時代に送られる。
さて、その任務とは‥。

5:「ユダヤ人の陰謀」
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毎日、ユダヤ人集会が行われる広場の前に住む男は、もう我慢の限界であった。
ある日、妻は夫に言った。「あんた、赤毛でしょ。そのことで世間に対し、負い目を感じて来たんでしょ。」
だったら、赤毛で悩む人たちを団結させて赤毛協会を結成したら‥ってことで、ことは実現しデモが行われ、参加者がいっせいにスローガンを唱える。
これに触発されたのか、金髪協会、先天性白皮症協会、小人症協会などなど、果ては認知症協会と、続々、それぞれに活動が始まり社会現象になっていく。
これらに翻弄されるのは、この街の市長でありました。

6:「そしてユダヤ人に」
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フランス国旗に、ユダヤを象徴するダビデの星が‥。

会議室に大統領はじめ政権首脳が集まっている。一様に疲弊している様子だ。
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大統領が話の口を切った。
「これまで、あらゆる手段を講じたが、失業者はあふれ物価は上昇、不況が強まり購買力はがた落ちだ。
この際、潔く認めよう。打つ手は無い、完敗だ。既存の枠を超えた改革が必要だ。」
続けて言う。
「国民のうち、何とか対処しているのはユダヤ人だけだ。ユダヤ人は裕福なうえに結束が強く互いに助け合う人たちだ。」
そして大統領は、政権首脳陣を見渡しながら、言った。
(みんなして)「ユダヤ人になろう」
これに対し、首脳の皆がそれぞれに言った。
「名案だ」「Good!」「納得だ」「しかし可決する方法は国民投票だ、国民に委ねよう。」

さて、その採否の結果は、フランス国民の68%が賛成! 国中が沸き上がった。
投票率は98%という異様に高いものであった。

それから数か月経った。
果たして、やっぱり、案の定、予期した通り、反ユダヤの風が吹き始め、やがて嵐に‥。


原題:Ils sont partout
監督:イヴァン・アタル|フランス|2016年|111分|
脚本:イヴァン・アタル、エミリー・フレッシュ|
出演:Yvan Attal...Yvan|François Bureloup...Le type du bar|Tobie Nathan...Le psychanalyste|ほか

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やまなか
Posted byやまなか