映画「命みじかし、恋せよ乙女」 ドイツ映画  樹木希林が出演  監督:ドーリス・デリエ

いささか、ぼんやりしながらも、ついつい最後まで観てしまった、ファンタジーな映画です。

ミュンヘンに住む、主人公のカールはアル中、ひとり住まい。
妻に縁を切られ、一人娘を連れて妻は家を出て行った。(調停離婚成立済み)
でも娘に会いたい。カールは娘との面会日に面会指定施設へ出向くが、施設が事前に行うアルコール検知にひっかかり、カールは面会が認められない。
だからカールは、母親と一緒に廊下いる娘を、一瞬、抱き上げることしか許されない。そんなことの繰り返しのカール。
今日もまた、妻子は去って行く。
中1

この主人公カールとは、兄、そして気が強い姉を上にもつ、三人兄妹の末っ子で、幼いころから優しいが気弱で臆病な男。
兄は長じて、現在、ドイツの極右思想に染まっている。この兄とカールは犬猿の仲。父母はすでに他界している。

中9 (2)そして、これから始まる物語とは‥‥。
ある日突然、カールの部屋のドアをノックする女性がいた。
その女性は、ユウ(入月絢)という日本人。
ユウは、カールの父が生前、日本に滞在中に知り合った女性で、今日来たのはカールの父ルディの墓参りをしたいためだとカールに告げた。もちろん、カールとユウは初対面。

さて、この映画については、ここで先に予告編を観るのが一番かと思います。

予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=BtxS85ztoRI/


中2墓参りのあと、カールは一軒の空き家へユウを案内します。
その家は、カール一家がかつて住んでいた家で、二人はここに、しばらく留まることとなった。
中3

カールは幼いころから悪夢、幻想を見る。それは得体のしれない黒い影。
この空き家でもカールは黒い影を見たが、ユウは、その黒い魔物を祓い除ける。
それでもカールの心には、思い出したくない家族との出来事が去来する。(ここでカールの性格形成、家族の人柄や家族間の愛憎を知ることになります)
中4

ある日突然、カールがこん睡状態に陥った。もともと病弱でアル中の無理がたたったか。
カールの兄夫婦と、姉がベッドサイドに駆け寄った。
死を待つしかないと医師に言われる。

中5

だが、カールは、驚くほどの快復をとげる。
一方、ユウが姿を消した。
彼はもはや、ユウなしでは生きていけない、そんな思いであった。
よってユウを探しに日本へ、茅ケ崎の旅館に。
中6
ここでカールは、偶然にも旅館の女将がユウの祖母(樹木希林)であることを知る。
これはまるで、ユウがカールを引き寄せているようだった。
さらに、女将がカールに語って聞かせたのは、ユウとユウの母親の話であった。

そんなある日‥‥
中7


そして、カールは繰られ導かれるように砂浜へと歩みだした。
中8

★     ★     ★
この映画、紹介するのが難しいタイプの映画です。
先に言ってしまうと、佐々木昭一郎監督の四季・ユートピアノを好ましく思う方には、ひょっとするとヒットする映画かもしれません。(「四季・ユートピアノ」紹介記事はこちらから、どうぞ)

ちなみに、本作「命みじかし、恋せよ乙女」の原題は、「桜と悪魔(CHERRY BLOSSOMS AND DEMONS)」で、映画中には確かに物の怪の日本絵画が何度も出てきますが、物語はそんなに物の怪的ではなくホラーでもないです。
また、日本向けポスターと海外でのポスターを並べてみると
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さらには、日本では、ユウの祖母で旅館の女将役の樹木希林を前面に出して宣伝しましたが、彼女が出演する場面は、最後の最後のほうです。
配給側は宣伝しにくいこの映画を何とかすべく、樹木希林を武器に、まるで樹木希林が主役のようにポスターや予告編を作ったがため、映画を観た方は違和感があったでしょう。
以下は日本向けの予告編です。

予告編 決め
https://gaga.ne.jp/ino-koi/


最後にどうでもいいことですが、本作「命みじかし、恋せよ乙女」と似た題名に、原作:森見登美彦、監督:湯浅政明による「夜は短し歩けよ乙女」というアニメ映画があります。この紹介記事はこちらから。   


原題:KIRSCHBLUTEN & DAMONEN|英語タイトル:CHERRY BLOSSOMS AND DEMONS
監督・脚本:ドーリス・デリエ|ドイツ|2019年|117分|
撮影:ハンノ・レンツ
出演:カール(ゴロ・オイラー)|ユウ(入月絢)|カールの母トゥルディ(ハンネローレ・エルスナー)|カールの父ルディ(エルマー・ウェッパー)|ユウの祖母(樹木希林)|クラウス(フェリックス・アイトナー)|エマ(フロリアーネ・ダニエル)|カロ(ビルギット・ミニヒマイアー)|アニータ(ゾフィー・ロガール)|

ドーリス・デリエ監督の映画を紹介します。

犯罪「幸運」」という映画です。原題は「Glück」
東欧の羊飼いの娘と、ベルリンのホームレス青年との、純なラブストーリー。

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やまなか
Posted byやまなか