映画「バスターのバラード」(2018) 監督：コーエン兄弟

ジョエル＆イーサン・コーエン監督の、6話からなる西部劇コメディ、生き死にのドラマ。
かつて製作された数々の西部劇シーンを借りて、現代の目線で西部劇を茶化しながらも、登場人物の心の深淵を描きます。

一話「バスターのバラード」は、指名手配中の拳銃早撃ちの男の悲喜劇。
なにしろ腕に自信があるせいか、荒々しい西部の中でも明るく楽天家。しかし、世の中、自分より上手がいるもの‥。

二話「アルゴドネス付近」に登場する男は単独銀行強盗をするが、縛り首に。
その彼は、町中の絞首刑台に立ち、台に並んだ隣の男に「初めてか？」と聞く。なぜなら、彼は二回目なのだ。そしてその時、刑を見物に来た大勢の中の、一人の若い女が彼に微笑みを送ってきた。一瞬の、この世最後の恋‥。

三話「食事券」は荒野を渡り歩く旅回りの一座の話。
とは言っても、一座は興行師と芸人の男の2人だけ。
手足の無い芸人の彼はロンドンで拾われ、峡谷の川に捨てられる。興行師は出し物を、集客力ある「賢い芸をする鶏」に鞍替えしたのでした。

四話「金の谷」は、森や山や川、西部の大自然をひとりロバと共に巡り歩き、金の鉱脈を探す山師の話。森を抜けると川が流れる谷合に出た。
彼はその川で砂金を見つけるが、砂金はあくまで近くに金塊がある目印でしかない。川辺のあちこちに穴を掘りながら（試掘）、ついに大きな金塊を発見。しかし、このドラマのピークは、その穴の中での出来事。

五話「早とちりの娘」は、新天地を求める幌馬車隊に加わった娘の話。（実際は幌牛車だが）
旅半ばで同行の兄を亡くし、また吠え続ける愛犬を荒野に置き去りにせざるを得ず、天涯孤独となった娘アリスが頼ったのは、隊を率いる仕事をしている男だった。
そして二人に愛。そして、西部劇。その犬が原因で、愛する男と娘は先住民の襲撃に会い、娘は早とちり、する悲劇！

六話「遺骸」は、5人の客を乗せた乗合馬車は、馬車を走らせる御者のほかに屋根に布に包まれた死体を積んでいた話。そんな客たちが交わす話と、馬車はホテルに着き‥。

予告編です

https://www.youtube.com/watch?v=MExr5cmGsC4

日本向け予告編です
６話もあると予告編はこうなる

https://www.youtube.com/watch?v=khdWE0aZ7tw

早撃ちの名手も‥

最初の絞首刑。馬は草を食べたさに少しずつ‥

手足の無い芸人の話芸を聴く客たち

金塊を袋に入れて男は谷を出る。

幌馬車隊を率いる男と、アリスの愛犬

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原題：The Ballad of Buster Scruggs
監督：コーエン兄弟（ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン）｜アメリカ｜2018年｜132分｜
脚本：コーエン兄弟｜撮影：ブリュノ・デルボネル
出演：「バスターのバラード」の早撃ち名手バスター・スクラッグス（ティム・ブレイク・ネルソン）｜「アルゴドネス付近」の絞首刑の男（ジェームズ・フランコ）｜「食事券」の興行師（リーアム・ニーソン)、芸人ハリソン（ハリー・メリング）｜「金の谷」の山師（トム・ウェイツ）｜「早とちりの娘」のアリス（ゾーイ・カザン)、幌馬車隊を率いると男（ビル・ヘック）｜「遺骸」の乗客の一人（タイン・デイリー）｜ほか多数

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