映画「ガンドゥ」「パンク・シンドローム」 熱い怒りの言葉をストレートに吐く男たちの映画。

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怒りの言葉をサウンドに乗せ、ストレートに吐く男たちの映画。
どちらも気に入りました。熱い映画です。
なぜ熱い?
それは、ここにあるラップやパンクが、スマートな商業音楽になる以前の原点、つまり、たどたどしいが、自分の怒りをストレートに込める音楽だから。
そこには、怒りを装うこともなく、てらい(衒い)もない。
そして何よりも前に、生きづらい生活環境にいる人間の生の叫びを映画は描いている。

ああ、うるさい音楽だと避ける前に、あるいはインド系ヒップホップだ、とかとサウンド中心に観るんじゃなく、描かれる登場人物をちゃんと観て欲しい。
(ただしインド系(ベンガル語)ヒップホップは民族的な旋律があって、いい感じ)

「ガンドゥ」はインドの劇映画、「パンク・シンドローム」はフィンランドのドキュメンタリー映画です。

ガンドゥ Gandu
キャプチャ

シーンがスピーディーに交錯するスタイリッシュな映像は、監督独特。いいですね!映像で語る映画です。
モノクロ・デジタル映像が主ですが、話のトンガリ感が出て映画によく似合う。ただし、主人公ガンドゥと美人の売春婦との艶っぽい華麗なシーンだけが、カラー。

話の舞台は現代の、インド東端に位置する西ベンガル州。
ガンドゥは母親と二人住まい。下位層の家。母親は街の金持ちの(したい時の)愛人で、一応、家賃やらの世話は受けているが、貧しい。
ガンドゥは無職、いつもフラフラしている。金持ちの男が母親とセックスする最中、そっと部屋に這い入って男の財布から札を盗む常習犯。
しかし、母親が中途半端な愛人(独占売春婦)として生きる姿が、ガンドゥには今もって受け入れられない、そんな繊細さが彼にある。
日ごろから、ガンドゥはラップの歌詞を書き溜めて歌にするのが好きで、人気のない路地でひとり歌う、のが日課。
中1

あとは、時代遅れのゲームセンターかインターネットカフェか、あるいは街角のどこかに座り込んで、タバコかマリファナか、それか隠れてやる、アルミホイルの下から熱してパイプで吸う‥あれか、だ。
そんな様子を映画は意外にも、ていねいに描いていく。これは観る者に、西ベンガルの今を、ざらつく手ざわり感をもって伝えてくれる。

そんなある日、ガンドゥはリキシャ(人力車、自転車タクシー)を引く男と出会う。
(ガンドゥの意味は映画冒頭で説明あり)
中2

そして、タバコ吸ってつるんでの、あーだこーだの毎日が過ぎ、ある日ふたりはふっと街を出る。
中3

さまよう その先、当ての無い先に、大きな樹があった。そしてその樹の下にいた男に二人は出会うが‥‥
中4


とにかく、予告編をどうぞ!
予告編です
こっちの予告編が実際に近い。
説明:リキシャはブルース・リーに心酔で彼の部屋には神棚まである。
予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=CNMqBEPxoU8&t=126s

予告編です
この予告編は音楽ガンガンだけども、実際の映画はこうじゃない。
予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=R3UhwrNDpws


中5
ぼかし加工のこのシーンに吸い付けられると、映画は見えなくなるかも。


原題:Gandu
監督・脚本・撮影「Q」こと、カーシク・マクハージー|インド|2010年|85分|
出演:Gandu (アヌブラタ・バス)|Ricksha(ジョイラージ・バッタチャージー)|カフェ/カーリ/売春婦の女の子(リイ・セン)|ガンドゥの母親カマリカ(カマリカ・バネルジー)|シラジット・マジュンダール|ほか


パンク・シンドローム Kovasikajuttu
上

こちらは、フィンランドのドキュメンタリー映画です。
熱い怒りの言葉を、サウンドに乗せ、ストレートに吐く男たちが、ここに実在する。手放しにすごいと思う。
バンド名は、ペルッティ・クリカン・ニミパイヴァト。
あちこちのライブ・コンサートに引っ張りだこで、多忙。ドイツへ遠征もする。レコードデビューも果たす。
そして、メンバーの日常、人となりも、寄り添う気持ちでていねいに映し出します。
とにかく、予告編を観て感じてください。
予告編です
予告編 決め
https://eiga.com/movie/79468/

予告編です
上にないシーンが観れます。
予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=f_iMvSXca-Y


中1
緊張の出番待ち


原題:Kovasikajuttu|The Punk Syndrome|
監督:ユッカ・カルッカイネン、J=P・パッシ|フィンランド・ノルウェー・スウェーデン|2012年|85分|
脚本:ユッカ・カルッカイネン、J=P・パッシ、サミ・ヤフヌカイネン|撮影:J=P・パッシ|
出演:ペルッティ・クリッカ|カリ・アールト|サミ・ヘッレ|トニ・バリタロ|ほか
写真
ペルッティ
ギター、作詞作曲担当
バンドリーダー、一番年上
とにかく縫い目が気になる
写真
カリ
ヴォーカル、作詞作曲担当
障害のある女性と結婚!
体の揺れは常にリズムをと
っているようだ
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サミ
ベース担当
力持ちで陽気
ベースギターが似合う男
曲の構成を一番理解する
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トニ
ドラムス担当
4人の内で唯一、自宅生活
片思いの彼女に振られる
アタック感あるドラム演奏


【 一夜一話の歩き方 】
下記、タップしてお読みください。

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やまなか
Posted byやまなか