フランスの女性、1960年代。 映画「モンフォーコンの農婦」・「ある現代の女子学生」 監督:エリック・ロメール


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フランス女性は今、といったテーマで描く、「NHK 新日本紀行」スタイルのドキュメンタリー映画です。尺14分TV番組向け作品。
製作は1966-67年。日本で言えば、昭和41-42年。
エリック・ロメール監督の初期作品。


モンフォーコンの農婦
La Fermiere de Montfaucon
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夫婦二人で、酪農、麦、養鶏を営む農家を、主婦の視線で描くドキュメンタリー。

(以下字幕をもとに要約)
教師だった私は、その後、農家の夫と結婚。でも私は田舎育ち、農業は好き。野良仕事は心地いい。
乳牛を飼うのが夢だった。
中2

昼間はほぼ私ひとりだ。夫は麦畑、息子は学校。
昨今、農場も企業化していて書類の事務も多い。
中1 500

独身の男がたくさんいるのは、田舎に来る嫁がいないから。
要領がいい女性なら、田舎生活も快適だと思うけれど。
中6

毎年、季節労働がある。
干し草の刈り入れ時期には人を雇う。それでも人手が足らず、私も夫も一緒になって作業する。
大空の下の生活は好きだけど、大きなブロックの干し草の俵、これを冬に備えてピッチフォークを使って倉庫に入れ込む仕事は、女にはキツイ。
中3

春と秋が好き。今年もリンゴの収穫時期が来た。
ただし秋が過ぎると冬は厳しい。
中4

村の活動もしている。私は村会議員をやっているし、そのほかに、いろんな会議、協議会、組合に参加する。
ただし、集会参加者は圧倒的に男が多い。
そんな会議に出席していて、いつも私は思うことがある。
それは、自己表現が田舎には欠けている、と。


監督:エリック・ロメール|フランス|1967年|14分|
撮影:ネストール・アルメンドロス


【 農業をテーマにする洋画作品 】
「わたしの叔父さん」
2019年のデンマークの農家をテーマにした作品。
国も時代も違えど、「モンフォーコンの農婦」の女性は、「わたしの叔父さん」の主人公クリスの生き方と通底している。

「うつくしい人生」
1999年のフランスの農家をテーマにした作品。
農家の息子が、農業が嫌で故郷を遠く離れるが、その途中で、一人の女性との出会い、その地で畑を耕し始める物語。


ある現代の女子学生
Une Etudiante d'Aujourd'hui
上2

タイトルからは、エリック・ロメール監督の、のちに製作される危ない恋愛作品を連想するかもしれないが、本作はドキュメンタリー。

1964-66年ごろのこと、女子大生の人口が増え出した。
それで、市内にあったキャンパスを郊外の広い土地へ移転したり、市内のワイン市場跡地にキャンパスを建設したりと、大学は懸命。

映画は言う。
かつての女子学生は故郷を捨てた自由人だったと。
けれども、今や学業を続けることは冒険でも寄り道でもない。

女子学生は文学部に多いけれど、近年はサイエンス系学部に人気があるらしい。
映画は教室の実験風景を流す。

一方、結婚相手をキャンパスで探す風潮は昔も今(当時)も変わらない。
キャンパス内では学生結婚もみられるし、子を持ち、研究助手として働く若き母親もいるようだ。
下


観ていて、ナレーションに、いささか男尊女卑なニュアンスがチラホラとある。フランスも1966年当時はこんなんだったんだろう。
これに対し、上記「モンフォーコンの農婦」の女性についてのナレーションは、積極的に女性応援だ。


監督:エリック・ロメール|フランス|1966年|14分|
撮影:ネストール・アルメンドロス

こちらで、フランス映画の特集をしています。

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エリック・ロメール監督の映画
写真
緑の光線
写真
レネットとミラベル
      四つの冒険
写真
モンフォーコンの農婦
写真
パリのナジャ
写真
ある現代の女子学生


【 一夜一話の歩き方 】
下記、タップしてお読みください。

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やまなか
Posted byやまなか