映画「アメリカン・ガール」 (台湾2021) 監督:ロアン・フォンイー

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長女フェン13歳と、父母それぞれに降りかかる難題苦難に、次女アンを含め、家族4人は互いにどう向き合ったのか。試される一家の話です。
映画は、台湾を舞台に、この家族が乗り越えようとする様子を、フェンと母親を中心に据えて、ゆっくり丁寧に描いて行きます。
話は重いテーマですが、この作品の良さは、その重さを観客に押し付けようとはしません。また、絵に描いたような楽天的な結末にはしていません。
苦難を乗り越えるための家族の優しく強い気構え。その維持、継続が力となる、といった所へ、エンディングを持って行こうとします。

中1

フェンとアンの姉妹と母親の3人は、5年間過ごしたアメリカをあとに台湾の空港に降り立った。
父親の迎えで久々に家族が全員がそろい、空き家になっていた家族の家にたどり着く。
しかし、フェンは見るからに不機嫌だ。英語の生活、親友、馬術クラブ、そんなフェンの日常をすべてアメリカに置いて来た。すぐにでもアメリカへ帰りたい。
そして台湾の中学は嫌だ。中国語は不得意。学校ではアメリカン・ガールというあだ名がついた。

中2

母親は乳癌。アメリカの医療費は高額。だから治療のため台湾に帰郷した(のだろう)
がんのステージは高そうだ。診察、手術、化学療法が進む中、母親は落ち込んでいく。
もちろん父親は妻を支えるし、姉妹の面倒をみるが、姉妹にとって、父親の自分たちへの扱いは父親の身勝手しかみえない。
父親の仕事は主に中国。妻子が滞米中は中国へ単身赴任だった。よって、これからは中国への長期出張が増えるだろう。

映画はこのように、フェン、母親、父親それぞれにのしかかる難題で家族間はぎくしゃく、互いのとげ立った精神状態が向き合い擦れ合い、それに感化されてアンもいら立つ。
そのうえ、その年は、SARSが猛威を振るう2003年。そしてある日アンが急に高熱を出したのです‥‥。

そうした何やかんやがあっても、フェンの一家は家族。心の底では通じ合っていました。
しかし、フェンのアメリカへの強い想い、母親の乳癌治療の行方、家を空けがちで妻の支えができない父親の仕事環境。そういったものは、未だ何の解決にも至っていないのです。

この辺で、予告編をどうぞ。
冒頭のフェンと白馬の出会いは、フェンが家出して台湾の乗馬クラブの厩舎に忍び込んだシーン。アメリカの愛馬を思いだすフェン。
予告編は前半に悲しいシーンを集め、後半にそうでないシーンを入れています。
予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=mZGwrFORt1U


総じて言うと、あれもこれもと、ちょっと詰め込み過ぎかな。
でも、話の描写の細やかさは、女性監督ならでは。


原題:美國女孩 American Girl
監督:ロアン・フォンイー(阮鳳儀)|台湾|2021年|101分|
脚本:ロアン・フォンイー、リー・ビン|撮影:?|
出演:長女フェン Fen Liang(ケイトリン・ファン Caitlin Fang方郁婷)|母 Lily Wang(カリーナ・ラム Karena Lam林嘉欣LínJiāxīn)|父 Huay Liang(カイザー・チュアン Kaiser Chuang荘凱勲)|次女アン Ann Liang(オードリー・リンAudrey Lin)|ほか
中4
フェンと、不機嫌な妹のアン

中5
その日、耳かきしてと、母にねだったフェン。母娘の仲が元通りに。

中3



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やまなか
Posted byやまなか