映画「浮き雲」 (フィンランド) 監督:アキ・カウリスマキ
2022年08月10日 公開
共働きの夫婦が、相次いで、突然の失職。
決して本人が悪いわけじゃない。
そんな不運で始まる「浮き雲」ですが、ラストには‥。
ヘルシンキの空に漂う憂き雲。不景気の中、八方 手を尽くすが、夫婦ともに仕事が見つからない。
夫のラウリは、ヘルシンキの市街を走る路面電車の運転手だった。
市交通局による突然の人員整理は、あとくされ無いようにと、なんと、クジ引きで退職者が決められ、瞬時にラウリの運命が決まった。
ラウリはふてくされ、ろくに求職活動をせずにボーっとしている。
妻のイロナは伝統あるレストランのベテラン支配人。
オーナーの女はいい人なんだけど、常連客はみな老齢になり、店も楽団も古臭くなってしまった。
そして、レストラン・チェーンが店を買い取りたいと押し掛け、ついにオーナーは承知し、店を閉じることになった。
そのシーンをどうぞ
レストランの閉店日、オーナーの女性、客たちのダンスと楽団、そしてイロナ以下従業員たち。
レストランの閉店日、オーナーの女性、客たちのダンスと楽団、そしてイロナ以下従業員たち。
https://www.youtube.com/watch?v=pcG1ZWfVDFI
そして夫婦して、無職のドツボにハマってしまった。
さあ、これから始まる妻イロナの、なにくその、スッタモンダの求職活動奮闘記!
しかし、世は不景気、仕事は容易にみつからない。
上等なレストランの支配人だったイロナのプライドは、どんどん削れていく。
そのうえ、やっとのことで勤め始めた惨めな店で、イロナは警察沙汰に巻き込まれる。店主がヤクザなやつとは知らなかったのです。
しかし、人生は時に幸運を呼び寄せる。
かつてのレストランのオーナーが手を差し伸べた。
オーナーが開店資金を出してくれると言うのです。
イロナは急いで開業プランを作り、オーナーは承認してくれた。信頼関係があるからこそなのです。
店の工事が始まった。
そおして、開店、その日。
ラストシーン!
明るく、ぽっかりと漂う、浮き雲。
明るく、ぽっかりと漂う、浮き雲。
https://www.youtube.com/watch?v=JGbHpwxHeWc
原題:Kauas pilvet karkaavat|Drifting Clouds|
監督・脚本:アキ・カウリスマキ|フィンランド|1996年|96分|
撮影:ティモ・サルミネン
出演:イロナ(カティ・オウティネン)|イロナの夫ラウリ(カリ・ヴァーナネン)|スヨホルム夫人(エリナ・サロ)|イロナの同僚メラルティン(サカリ・クオスマネン)|イロナの同僚、コックのラユネン(マルク・ペルトラ)|フォルストロム(マッティ・オンニスマー)|ほか
こちらで、アキ・カウリスマキ監督の作品をまとめています。
【 一夜一話の歩き方 】
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