映画「MEMORIA メモリア」 (コロンビア2021)  監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン

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自国タイでの製作を断念し、独自の表現形式を携え、初めて海外へ、コロンビアで製作した作品。
しかし、映像を観たその瞬間に、いかにも監督の作品だと分かる。

話は、ある日突然、幻聴の症状に襲われた女性の話。
ただし物語というほどの筋はない。

主人公役はティルダ・スウィントン。
コロンビア在住のジェシカを演じるが、個性強き役ではなくナイーブな女性を演じている。それは演技を極力抑え込んだティルダ・スウィントンの姿。
でも、そこに違和感を感じないところがキャスティングと演出の妙。

そしてティルダ・スウィントンを撮るに、そのシーンの多くが、距離をとって淡々とした撮影で、ことさらに表情を追わない。
たぶん、登場人物の、作り込みの存在感を嫌っているようだ。

そして木や草や山や川の自然の風景。
この映画ではもちろん、それはコロンビアなのだけれども、監督はどこかアジア風タイ風に見せたそうな雰囲気。
かたや、いつもの通り、ビルのひんやりした床、無機質な明るい廊下の遠近法や、ラボ好きの監督は、ここコロンビアでもこれらを実現している。

原因不明の難病の話をする「光りの墓」の延長線上にある作品ともいえなくもない。
しかし、総じてイマイチ。
中1


予告編をご覧ください。
予告編 決め
https://www.finefilms.co.jp/memoria/


原題:Memoria
監督・脚本:アピチャッポン・ウィーラセタクン|コロンビア・タイ・イギリス・メキシコ・フランス・ドイツ・カタール|2021年|136分|
撮影:サヨムプー・ムックディープロム
出演:(ティルダ・スウィントン)|ほか

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女優ティルダ・スウィントン出演の映画を拾うと面白い。(一夜一話掲載作品から)
監督は、アピチャッポン・ウィーラセタクン、ウェス・アンダーソン、ポン・ジュノ、ジム・ジャームッシュ、リン・ラムジーと、なかなかの顔ぞろえ。
写真
MEMORIA メモリア
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少年は残酷な弓を射る


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Posted byやまなか