映画「運命の回り道」（英2020） 監督：ベン・シャーロック

シリア人、アフガニスタン人、ナイジェリア人、ガーナ人‥‥。
内戦などで祖国を脱出せざるを得なかった人々。
難民と呼ばれる彼らの、乱れるを抑え込もうとする心境、それぞれの事情。

難民キャンプに収容され、難民申請の許可がいつ下りるか否かを待つ、途方に長い空虚な時間。
共に待つ、離れ離れになった家族、その絆。
そして、もしも、許可が下りたら、のこと。

映画は、スコットランドの沖合、離れ小島を仮想の難民キャンプ地にして、島の荒涼とした自然風景を、ここにいる難民の魂の背景に仕立てている。

シリア人のオマールを登場人物の中心に据え、親しくなったアフガニスタン人のファラハドとの、言葉少ないながらも、通じ合う心と心を描きます。
また、ナイジェリア人のワセフ、ガーナ人のアベディ、この若い二人の話はアフリカからの事情を語ります。

総じて映画は、難民申請の許可を待つ長い時間の中、対峙する厳しい現実をすり抜け、ぽっかりと空いた時空を描き出し、肩ひじ張らずの表現で、時にコミカルな風合いも出しています。
そのあたりは、‥‥。

予告編をどうぞ

https://www.youtube.com/watch?v=3O--8AuuhgA

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原題：Limbo
監督・脚本：ベン・シャーロック｜イギリス｜2020年｜113分｜
撮影：Nick Cooke
出演：シセ・バベット・クヌッセン｜アミール・エル＝マスリ｜ケネス・コラード｜カイス・ネシフ｜ルイス・グリッベン｜ほか多数

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