映画「こちらあみ子」(2022) 監督:森井勇佑
2023年03月30日 公開
この子、あみ子の、小学5年生から中学1年生までの物語。
最近の邦画の中では、ガンバッタほうの作品。

とにかく型破りな子、一直
線な子、年の割には幼い。
内気なノリ君が好きで積極
的過ぎる幼い恋は‥

そんな娘と日ごろからそり
が合わない。あみ子の妹を
死産した後、激しいウツに。
家で書道教室を開いている

無口。兄妹に優しい、とい
うより放任の父。妻の死産
の後、あみ子を自分の実家
に預け、妻から遠ざける。

あみ子の面倒をみる内気な
兄。やがて暴走族の一員と
なってぐれていく。

あみ子がずーと好きな男子。
書道教室に通う子。中学生
になった頃、あみ子の好き
!の圧力を暴力で跳ね返す。

小学生の時はノリ君と一緒
に書道教室に通っていた。
本当はあみ子が好きなのか、
あみ子の転校で幼い告白?
なにしろ、あみ子役の新人、大沢一菜さんがあっての映画です。
彼女がこの映画を映画にしています。
演出もさることながら、彼女の演技、特に「地」の感性が光る。
見方かえれば、両親の人物像が描けていない脚本。
その両親よりも、あみ子のクラスメイトの男の子のほうが印象に残るくらい。
この辺が良ければ、いい映画!、と言えるんだが。
予告編をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=IC8eNuRAUkw
本作を観て思い出すのは、中江裕司監督の「ホテル・ハイビスカス」の小学校3年生美恵子と、横浜聡子監督の「ジャーマン+雨」の林よし子。
どちらも、あみ子のような自然児的存在が映画をけん引する、いい映画です。
監督・脚本:森井勇佑|2022年|104分|公式サイト:https://kochira-amiko.com/
原作:今村夏子|撮影:岩永洋|
出演:あみ子(大沢一菜)|母(尾野真千子)|父(井浦 新)|ほか
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