映画「スウィート・シング」(米2020)  監督:アレクサンダー・ロックウェル

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アメリカはマサチューセッツ州にある、さびれた地方都市が話の舞台。
姉のビリー(15歳)、弟のニコ(11歳)の姉弟は、孤児同然。
なぜなら、母親は家出し、父親はアル中で、時たまのアルバイト収入は即、ウィスキーに消えていく。(酒が抜ければ根は優しいのだが)
だから姉弟は、この街の路上で精いっぱい浮浪生活を送っている。
姉の明るい性格が弟を引っ張っているのだ。

中1

そんな日々を送る姉弟に試練が。
父親がついにアルコール依存症の治療施設へ送られた。
よって、姉弟は家出した母親を頼った。しかし、行った、その先には、乱暴な男がいた。母親の彼氏だ。

さてそんな物語に、孤児の男の子マリクが登場する。
ここから話は、ビリー、ニコ、マリクの三人の逃避行となる。
なぜなら、母親の彼氏がニコに性暴力をふるった、そしてニコとマリクはナイフで立ち向かったのだ。

中2

人けの無い所をさ迷う三人を救ったのは、トレーラーハウスに住んでいる老夫婦だった。
あとは観てのお楽しみ。

中3


この予告編の冒頭には、ビリーが歌うシーンが、その後に予告編が始まります。
その歌のタイトルが、本作のタイトルでもある「スウィート・シング」。
予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=9TBHc5FfkzM

総じていえば、観る側に、いい映画でしょ、と押し付けて来ることもしない、さりげなさ、清涼感さえ感じる。つまり飄々としているんだ。
それと作品の奥底には、60年代後半から71、72年ごろの風が吹いているのを感じてください。
本作の監督アレクサンダー・ロックウェルの「イン・ザ・スープ」もいい映画です。またクエンティン・タランティーノほか4人の監督による「フォー・ルームス」の第2話も担当しています。

【 挿入曲の紹介 】
ビリーが歌う曲はヴァン・モリソンの曲、以下がそれ。
https://www.youtube.com/watch?v=2QzDWIOUnM0&t=4s(外部リンク)

それと、予告編でも流れる曲はカレン・ダルトン歌う「Something On Your Mind」。
https://www.youtube.com/watch?v=CsYHN7eCCtU(外部リンク)
そしてこの曲は、ニコール・キッドマン, ジェニファー・ジェイソン・リー主演で、ノア・バームバック監督の「マーゴット・ウェディング」でも採用されてます。
ちなみに当ブログの音楽記事、「一夜一話の “今日はロックだよ” カレン・ダルトン」でも紹介しています。
https://odakyuensen.blog.fc2.com/blog-entry-1859.html(内部リンク)


原題:Sweet Thing
監督・脚本:アレクサンダー・ロックウェル|アメリカ|2020年|91分|
撮影:ラッセ・トルボル|
出演:姉のビリー(ラナ・ロックウェル)|弟のニコ(ニコ・ロックウェル)|その母親イヴ(カリン・パーソンズ)|父親アダム(ウィル・パットン)|姉弟と出会った男の子マリク(ジャバリ・ワトキンス)|姉弟の母親イヴの彼氏(MLジョセファー)|ほか
本作の公式サイトhttps://moviola.jp/sweetthing/(外部リンク)


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Posted byやまなか