映画「パリの調香師 しあわせの香りを探して」（仏2019） 監督：グレゴリー・マーニュ

パリの香水業界では著名だった調香師アンヌと、上流顧客対応のハイヤー運転手との物語。
あらすじは、この予告編で、だいたい分かります。

https://www.youtube.com/watch?v=PKsjzPRXgc8

ですが、この予告編は、コミカルっぽいシーンだけをつなげて、受けを狙っています。
つまり本作全体は、さほど、コミカルっぽくない。
地味。ドラマチックじゃないし、起承転結の起伏は緩やかです。

それでは、いったい何が売りかというと、アンヌ役の女優エマニュエル・ドゥヴォスの、滋味あふれる演技。
独り舞台に近い。
しかし、セリフはとても少ない。
これは本編を観なくちゃ分からない。

一見、アンヌの表情は、どのシーンも変わらないように見えるのですが、彼女の心情がジンワリと、確かに伝わって来る。
ここら辺がエマニュエル・ドゥヴォスの凄いところ。
こういう映画は、あるようで、そうは無い、作品です。
観てのお楽しみ。味わう映画です。

ちなみに、原題はLes parfums。
この潔いタイトルに対して、邦題のなんとも過剰な寄り添い方！

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原題：Les parfums
監督・脚本：グレゴリー・マーニュ｜フランス｜2019年｜101分｜
撮影：トマ・ラメ｜
出演：アンヌ・ヴァルベルグ（エマニュエル・ドゥヴォス）｜ギヨーム・ファーヴル（グレゴリー・モンテル）｜ギヨームの娘のレア・ファーヴル（ゼリー・リクソン）｜ギヨームの上司のアルセーヌ（ギュスタヴ・ケルヴェン） ｜アンヌに仕事を斡旋するエージェントのジャンヌ（ポリーヌ・ムーレン）｜ほか

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