映画「亀虫」 監督：冨永昌敬

　気に入った。
　日常の上澄みをそっとすくい上げた感じ。そんな淡い揺らぎを持った印象を残したいなら、この映画を観る前や観た後に、濃い映画を観ないこと。
　「亀虫の兄弟」「亀虫の嫁」「亀虫の妹」「亀虫の性」「台なし物語」の５つの短編集。この５つの話、さりげなく巧妙に組み合わさっている。なにげない映像とともに、ちょっとほっとけない。見逃すな。
　話ひとつひとつの題材は、日常どこにでもあることなんだけど、それを流さずに執ように考えたその結果、どっかからか非日常の次元を垣間見れる、そんな映画。
　「亀虫」なんていうキーワードがトンガリ感を誘うが、奇をてらった映画じゃ、決してない。つまりいたってまっとうな映画、肩の力を抜いたストレート勝負、そんな良さを感じます。

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監督：冨永昌敬｜2003年｜61分｜
出演：杉山彦々｜安彦麻理絵｜木村文｜尾本貴史｜冴嶋園子｜笠木泉｜


　　　　　　

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冨永昌敬 監督の映画

パンドラの匣

亀虫

アトムの足音が聞こえる

同じ星の下、それぞれの夜

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【 一夜一話の歩き方 】

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