映画監督 山中貞雄「人情紙風船が遺作とはチトサビシイ」~「従軍記」より

yamanaka07.jpg「その前夜」   1939年
原案=山中貞雄(1909-1938)
監督=萩原 遼  脚本=梶原金八
出演=河原崎長十郎/中村翫右衛門/山田五十鈴/千葉早智子/ 高峰秀子 ほか

【ストーリー】
不穏な風が吹く幕末京都、池田屋近くで宿屋を営む家族と、新撰組・浪人たちが思わぬ巡り合わせで時を迎える。
遺作となった「人情紙風船」(1937年)の封切りの日に、山中監督は召集され、中国戦線へ赴き、翌年病のため、わずか28年の短い生涯を終える。 監督が従軍中、映画化に意欲をのぞかせていたこの原案を、梶原金八が脚色して完成、「追善映画」として公開された。

何も知らず萩原遼監督作品「その前夜」としてみれば、良い映画だ。
しかしもし山中貞雄が本作を監督していれば、と思うと、どうだろう?
きっと、時代の焦燥感や市井のたくましさといった時代背景を山中流に何かに託してリアルにし、登場人物のキャラのエッジがもっと立ち上がっていただろう。
下の3作を思い浮かべながら山中貞雄版「その前夜」を想像する。
【山中貞雄監督作品】
  「丹下左膳餘話 百萬兩の壷」1935年
  「河内山宗俊」1936年
  「人情紙風船」1937年‥‥紹介記事を書きました。こちらから、どうぞご覧ください。

映画その前夜」の紹介記事は、こちらからご覧になれます。
改めて観て書きました。
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山中貞雄の原案です。
京都三条小橋界隈だけで、京都の幕末を描く映画
(1939)


【 一夜一話の歩き方 】
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