「都会のアリス」 監督:ヴィム・ヴェンダース
2012年01月23日 公開



アリスが可愛らしくて、ほのぼのおじさんフィリップとの、小さな冒険・旅日記は観ていて癒されます。ってのは悪くないと思う。
アリスはアリスなりに自身の問題を解決しようとする。ときにフィリップより賢い。
最後は警察のお世話になりながら、無責任なアリスの母親に会うべく、ふたりは列車に乗るのだった。

浜辺から張り出した桟橋の下でフィリップは・・・・この状態だ。
こりゃ始めっから結構ヤバイよ。
2作目までとの共通点(「都市の夏」「ゴールキーパーの不安」)
●勝手に、現状を一方的に否定し、日常をポイッと捨てる身軽さ。
本作も当てはまる。「アメリカの今」を取材すべく西ドイツからやってきたが、締め切り過ぎてもまるっきりやる気なしのこの有様。
●もうヤダと否定しても、関係者はさほど、その非を責めない様子、元々いらない人なの?
今回も当てはまる。発注主の出版社は彼に何も期待していない様子。

今回も当てはまる。NYからアリスとアムステルダムに行き放浪する。
●何かボク疲れちゃったの、と目でもの言って、それを無言で受け入れてくれる女たちがいる。
本作では、アリスがこれに挑戦する。
●ドイツを捨て越境したい。
アメリカに来たところから映画は始まる。
つまりは、フィリップは「ベルリン 天使の詩」に出てくる「元」天使だと思う。
都市の夏 Summer in the City (1970年)
ゴールキーパーの不安 Die Angst des Tormanns beim Elfmeter (1971年)
都会のアリス Alice in den Städten (1973年)

原題:Alice in den Städten/ALICE IN THE CITY
出演:リュディガー・フォーグラー (Phillip Winter)| イエラ・ロットレンダー (Alice)|リザ・クロイツァー (Lisa)| Edda Kochl (Angela)| Ernest Boehm (Publisher's Agent)

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