映画「君とボクの虹色の世界」 監督:ミランダ・ジュライ

みどり4 監督0408_t

  クリスティーン(ミランダ・ジュライ監督・主演)は魔女のよう、この街に小さな幸せを作り出す。お話は、なかなか複雑に凝ってます。単にクリスティーンとリチャードの恋物語の映画じゃない。色味がきれいな映画です。

  クリスティーンは独身。映像系のアーティストとして食べていきたいが、今は高齢者介護タクシーで生活している。地元にある美術館で、作品を全国公募していた。キュレーターのナンシーが企画するアート展だ。

撮影_14515823  美術館はすぐそば、クリスティーンは自作自演した映像作品を持って美術館まで行き、ナンシーに渡す。
  ナンシーは美術館の映像室で、集まった応募作品から出展作品を同僚と選んでいた。クリスティーンの作品もスクリーンに映される。自演作品だからクリスティーン本人が登場するので、ナンシーもあの人の作品かとすぐ分かったが、ちょっと見て評価対象にもしなかった。公募のうち、地元枠はもう先に決まっていたのだ。まる一日作品選択をして日は暮れた。その夜、美術館の映像室にひとり残ったナンシーは、偶然にスクリーンに映し出されたクリスティーン作品の最後の方を観ることになる。それはクリスティーンがカメラに向かって話す、ナンシーへのメッセージだった。

  「ハーイ! ナンシーさん。あなたは名声があって家庭もお持ちでお子さんもいらっしゃるのでしょう? お幸せそう。私はひとりよ、さびしい一人暮らし。さて私の作品どうでした? あなたに最後まで観てもらえる事ないと思うわ、いやまったく観てもらえないかも・・・。でももし、コレを観てたら私に電話して。そして、一言マカロニ、とだけ言って電話を切って。」 そして翌日、クリスティーンの家にマカロニ電話があった。
  茶目っ気交じりの、返信をあてにしない一方的な投げかけだったが、返事が帰って来た。クリスティーンのちょっとした喜び。投げかけを返したナンシーの硬い心も、少しほどけていく・・・。

弟1f19d00  リチャード(ジョン・ホークス)の次男ロビーはまだ5歳、簡単な文章なら読めるがスペルはまだまだ。兄がふざけてやっている、エッチなスレッドへの書き込み。横から好奇心いっぱいでみてるロビー。兄がいない時、ロビーは何回か試している。書けない単語は、コピペすれば済むわけ。相手は決まっていた。そのチャット友達から明日会いたいと言って来た・・・。
  ロビーはひとり指定の公園のベンチへ。ベンチに女性が座っている。当然初対面のふたりは、お互いを認識するのに時間がかかった。だって5歳の男の子と、おばさんに近い女性だ。ロビーは彼女の髪を優しく撫で、女性はリチャードに軽いキスをし、お互い無言で別れた。その女性とは、あのキュレーターのナンシーであった。ふたりだけが分かるのは ))<>(( ということ。 公園oku01

問い1_0585733
  さてロビーの父親リチャード。奥さんから離婚を言われていて、かつ「あんたと子供2人は引っ越して」と。リチャードは子供たちに言う。「客観的にみてママの恋人は、妻と子供を持つべき、良さそうな男か?」 子は言う「パパはまともに見えるョ」 心がここに無いようなウツロな目つきのリチャードだが、少し安心する。そして3人は小さな貸家に引越した。
  父親はショッピングセンターの靴屋の店員。子供たちは学校にも地域にもまだ慣れない。だから家に閉じこもりパソコン。結果ロビーは、年上のチャット友達と出会えた。その友達、キュレーターのナンシーも孤独な独身女性であった。この子たちと同じように心に穴がポッカリ空いている。父は父で子たちとコミュニケーションが出来なくて悩んでいる。

歩くe9dc3  クリスティーンはだいぶ天然。ショッピングセンターで見かけたリチャードに一目ぼれ。結構積極的な行動に出るクリスティーン。ところがリチャードは離婚騒動の真っ最中。でもでも、そのうち・・・・。

  クリスティーンの作品はどうなったって?
  介護タクシーのお客、70歳のマイケルの彼女エレンが、同じ介護施設で亡くなった。マイケルは精を尽くして彼女のための葬儀を行った。その様子を撮影してドキュメンタリー風に仕上げた作品を、ナンシーに再提出して、アート展に採用される。マイケルは言う「展示が決まってエレンも喜ぶだろう」
  アート展名は、WAAM:3-D and TOUCH in the DIGITAL AGE  ))<>(( 。

窓辺60599  引っ越した貸家の、隣家のシルヴィーはとても夢みがちな女の子。ロビーの兄ピーターは彼女の夢の中に入っていけるようになる。リチャードの勤務先靴屋の同僚アンドリューも独身ひとり住まいだ。そんな彼にちょっかいをかける街の女の子ふたり。アンドリューは彼女達へのメッセージを紙に書いて窓に貼る。その紙は、靴屋のセールスポスターの裏紙。
  みんな、誰かに向けて、勇気をふるってメッセージを投げかけるんだ。けど、その後、じーっとそのメッセージを見守っている。なぜなら、メッセージは、たいていスーッと、いつもそのまま、誰にも知れずに、向こうに消えていくから。

父6view002
  

監督:ミランダ・ジュライ|アメリカ|2005年|90分|
原題:Me and You and Everyone We Know
出演:ミランダ・ジュライ (Christine)|ジョン・ホークス (父親 Richard)
マイルズ・トンプソン (リチャードの長男Peter)|ブランドン・ラトクリフ (リチャードの次男Robby)|カーリー・ウェスターマン (リチャードの長男Peterの彼女? Sylvie)|ヘクトー・エイリース (クリスティーンのタクシー利用客Michael)|ブラッド・ヘンク (リチャードと同じ靴屋に勤務Andrew)|ナターシャ・スレイトン (街の女Heather)|ナジャラ・タウンゼント (街の女Rebecca)|トレイシー・ライト (美術館のキュレーター、リチャードの次男Robbyとチャット仲 Nancy)|ジョネル・ケネディ (Pam)

ミランダ・ジュライ監督の映画

写真
君とボクの虹色の世界
写真
ザ・フューチャー


【 一夜一話の歩き方 】
下記、タップしてお読みください。

写真
写真
写真
写真
写真

 海外映画評・題名50音順リストは、こちらから
    〃   ・製作国リストは、こちらから
 日本映画評・題名50音順リストは、こちらから
    〃   ・監督名リストは、こちらから
 観たい映画、気になる映画は、こちらから どうぞ
関連記事
やまなか
Posted byやまなか

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply