映画「明りを灯す人」 監督:アクタン・アリム・クバト

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  東は中国、北はカザフスタンに隣接するキルギス共和国。琵琶湖の9倍の大きさ、イシク湖に近い村での話。
  荒涼とした平地にある寒村だが、村の中を幹線道路は通っている。村人の多くは、ロシアやカザフスタンへ出稼ぎに出ている。
風力9105_200  主人公は、通称・明り屋さん(アクタン・アリム・クバト監督)と呼ばれ慕われている。村に送電されて来る電気を、村の家々に配電する工事・管理そして屋内配線工事を生業とする。自作風力発電装置を研究中。(→)

  親友マンスールの親類ベクザットは国会議員に立候補し選挙活動中だ。都会からやってきて選挙事務所を村に構え、村全体を票田にする工作を始めた。明り屋さんは、この事務所の屋内配線工事をさせてもらう。ついでにゲル(遊牧民の丸いテント)の仮設電気工事もした。いい現金収入になった。
  ベクザットがこの村に来た理由はもうひとつあった。中国の商社が村の土地を狙っているのだ。商社はベクザットに選挙資金を提供し、見返りとして彼は村全体を丸め込ませ土地買収をスムーズに進める工作をする。買収が成功すればベクザットにキックバックもあるだろう。
  さっそくベクザットは村長エセンに、選挙支援と土地の買収について協力要請をするが断られる。村長は村の存亡に関わるとして危機感をいだき、家々の長老を集めて集会を開くが、おじいちゃん達は、意味意図を解しない。村長エセンは、村で唯一のインテリ。ひとり苦悶する。明り屋さんは彼を陰ながら支持するようになる。

  ある日、村人は村長の突然の死を知る。葬儀の後、集まっている村人の前で、ベクザットは後任の村長としてマンスールの名を上げる。事実上、決定事項の周知であった。
  ベクザットは、段取りよく中国商社の人間をこの村に連れてきて、ゲルで呑めや歌えやの大接待をした。明り屋さんも渋々同席した。が、ゲル内での卑劣な光景に激怒した明り屋さんは、辺りを蹴散らしゲルを去る。
襲撃53169
  その後、馬に乗った男達が明り屋さんを襲撃、馬で彼を引きずりまわし、川に投げ込んでしまう。付近には誰もいない。明り屋さんは、川面を浮かび沈みしながら流されていった。
  どこに明日への灯りがあるのだろうか?


 【アクタン・アリム・クバト監督の映画】 ・・・これまでに記事にした作品です、題名をクリックしてお読みください。

 「ブランコ」(1993)未見、「あの娘と自転車に乗って」 (1998)
 「旅立ちの汽笛」 (2001)、 「明りを灯す人」 (2010)

  監督:アクタン・アリム・クバト|キルギス・フランス・ドイツ・イタリア・オランダ|
  2010年|80分|原題: Svet-Ake
  出演:明り屋さん(アクタン・アリム・クバト)|その妻・ベルメット(アライカン・アバゾバ)|明り屋さんの親友マンスールのちに新村長(スタンベック・トイチュバエフタリブ・イブライモフ)|国会議員に立候補仕様としている親友の親類ベクザット(アスカット・スライマノフ)|エセン村長(アサン・アマノフ)


  キルギスってどんな国?現在どういう状況なの?
  そんなニュースは私達にほとんど届かない。
国内地図83ABKg-map-ja  ネットから少し情報をピックアップしてみたが、こんな情報はピンポイントな情報で、この国を総覧できるものではとうていない。
  他国のことを言っている場合ではないが、キルギスの政治政局の混乱と、お金儲け、さらには各国が利権を求め参入している。その外郭には国際金融機関がうごいているのだろう。ほんわかしてられる状況はない。
  今後、まだまだ情勢は大きく変化していくことだろう。アクタン・アリム・クバト監督は、次にどんなテーマの映画を製作するのだろうか注目していきたい。

  例えば、新華網日本語=中国通信社(2011-08-02)によると・・・
  キルギスのダートカの変電所が完成すれば、キルギス南部地区の住民と農牧畜民に電気が供給でき、冬季電力使用制限が完全に解除される。そしてキルギスの南部、北部送電網が完成しキルギスは自国で電力需要を満たせ、長年中央アジアの他国に依存していた状況から抜け出せるようになる。キルギスのエネルギー史上、画期的な出来事である。このプロジェクトは投資額が2億800万ドルに上り、中国・キルギスの国交樹立後、最大の政府間プロジェクトである。
  今年2月22日、キルギス国営送電網会社と中国特変電工股分有限公司がキルギス南部送電網改造プロジェクトの契約を正式に締結した。工期は18カ月。
  キルギス政府の統計によると、同国で現在使用中の発電所は計18カ所で、年間最大発電量は150億キロワット時に達する。また1万キロ余りの高圧送電線、514カ所の大小の送・変電所がある。(らしい)

国旗e6  また他のニュースリリースでは・・・
  大規模発電所の計画があって、ロシアからその建設費17億ドルを取り付けたがいまだ着金しない。この生産電力は輸出に回されるらしい。

  電力関係以外では、カナダやカザフスタンの会社がキルギスの金属鉱床の開発のライセンスを取得している。レアメタルについても開発競争が各国間で激しい。もちろん日本もその中に入っている。

  この映画で村の土地を欲しがっている中国企業は、風力発電じゃなく金属資源を狙っていると思えるんだが。

外務省のキルギス情報
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/kyrgyz/data.html

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/kyrgyz/


アクタン・アリム・クバト監督の映画
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明りを灯す人
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あの娘と自転車に乗って
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旅立ちの汽笛


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