映画「ブラック・ムーン」 監督：ルイ・マル

　








　　森の中の「３びきのくま」の家は留守、そっと侵入し飲み食いする女の子。そして「不思議の国のアリス」のように動物が話しかけてくる。怖い女王に出会い、すばやい走りで危機を乗り越える。こんな話を下敷きに映画は展開する。

　　リリー（キャスリン・ハリソン）はひとり、田舎道をドライブ中であった。突然、戦車で道が閉鎖されている所に出くわし、あわてて脇道にハンドルを切り、戦争状態の地域を、からくも抜け出す。無我夢中で林道を飛ばすが行き止まりで車を降りる。辺りを見回しながらリリーは我に返って感じた。どうも現代じゃない、景色は見た目変わらないが、目の前をユニコーンが通り過ぎる。素っ裸の子供達が何やら騒いでいる。リリーは林の中を逃げ隠れしながら、ある一軒の家の前に出た。

　　そっと家に入る。ひと気がない。のどが渇いていた。コップに注がれたミルクを見つけて飲み干す。豚がねずみが話しかけ去っていく。二階に上がりドアを開けると、ベッドに女王がいた。古風な無線機のマイクで誰かと通話している。
　　この家の謎の住人たち、そしてリリーは、どうなってしまうんだろうか？

　　　　

　
　監督：ルイ・マル｜フランス・西ドイツ｜1975年｜92分｜
　原題：BLACK MOON｜
　脚本：ルイ・マル｜撮影：スヴェン・ニクヴィスト
　出演：キャスリン・ハリソン （Lily）｜テレーズ・ギーゼ （La Vieille Dame）｜アレクサンドラ・スチュワルト （La Soeur）｜ジョー・ダレッサンドロ （Le Frere）

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