映画「百年の夢」   監督:ドゥシャン・ハナック

トップ男

欲と雑音に気をとられ忘れている、生きるって何?
原点に帰ると、生きるのバリエーションを教えてくれる。
それは薄々感じていた事に意外に近い。

貧しい大地に住む、年老いた人達の生活を綴ったドキュメンタリー映画。
村の一員として生活する老人もいるが、多くは村から遠く外れて納屋のような、あばら家で孤立独居する。僅かばかりの畑を耕し鶏を飼う。電気も水道もガスもない。馬車に住む羊飼いもいる。1970年代、スロヴァキア共和国のファトラ山地の荒野に、こういった人々が点在していたらしい。
馬車一様に身寄りがない人々だ。戦争や病気で家族を失った人。結核になったため辺鄙なこの地に隔離された人。たぶん、村八分にされた人。流れてきた人。 何かしらの理由で社会からこぼれた人々だ。生活保護は受けているのだろうか? あるいは棄民か。街に出て卵を売る人もいるが、街を歩く人々の視線は浮浪者と映る。 
悲しみに打ちひしがれて毎日を送る人もいるが、大方はさしたる感情もなく時が過ぎるのを淡々と見送っている。時間に自由がある。めいめい、時を相手に鶏を相手に好きなことをしていると言える。
ひとつの事に熱中する人もいる。ロケットや宇宙に魅かれる人。水車の動力と歯車の仕掛けを使って、木製の人形を多数、コミカルに自動で動かす人。中には成り上がっていく人がいる。老人という歳じゃないが、昔の事故で下半身不随だ。車椅子はない。しかし四つん這いで労働して家畜を飼い畑を耕し、自力で家を新築した。

映画は、老人たちに愚かなインタビューをする。「人生で一番大切な事ってなんですか?」 このシーンは鼻白む。映画スタッフが若かったのかな?

夫人人間、どんなことがあっても、命果てるまで生きる。

1972年製作だったが、当局により16年間、国外持ち出しが禁止された作品らしい。


原題:Obrazy Stareho Steva|
監督・脚本:ドゥシャン・ハナック|チェコスロバキア|1972年|71分|
撮影:アロイズ・ハヌセック|


耕す ろば


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