映画「ゴーヤーちゃんぷるー」  監督:松島哲也  主演:多部未華子、武田航平

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どうってことない映画だが最後まで観てしまった。

船上  多部未華子のあの目、と大城美佐子がこの映画の柱だ。
  大城は沖縄民謡界の重鎮だ。彼女の存在感と、素人っぽい演技が不思議なミスマッチで良い。 そして大城の眼力もなかなかだ。

  石垣島から船に乗ってひとり西表島にやって来た高校生・鈴木ひろみ(多部未華子)は、東京で祖父母と暮らしていた。学校でのイジメで登校拒否、引きこもり中だった。母(風吹ジュン)とは2歳の時に離別。海洋写真家の父の手で育ったが、ある日父は海から帰らぬ人となった。
  ひろみの、社会との接点は携帯。掲示板でケンムン(武田航平)に出会い少し元気をもらう。彼は西表島のダイバーズショップでインストラクターをしてるらしい。

  家を飛び出したひろみは石垣島の埠頭にぽつんと立っていた。そんな彼女を吉田サヨ(大城美佐子)は見逃さなかった。観光客にみえない、家出かな? 西表への船中で吉田サヨはひろみに話しかけるが黙ったきり。

緑  西表に到着。下船した他の観光客たちはそれぞれに散って行った。サヨは自営で宅配便をやっていて、船からの荷を軽トラックに積んでいた。そしてやんわりとひろみに声をかけて、荷積みを手伝わす。 「さあ乗って、集落まで行ってあげるから」 家まで連れてきた。「この家は私一人、泊まっていいよ。」 
  吉田サヨは実はユタ(沖縄の霊能力者)でもあった。

  ひろみは、この西表で、掲示板で元気をもらったケンムンに出会い、そしてあまりにも偶然すぎるが、実の母に出会うことになる。
  母はホスピス(末期患者が安らかな死を迎えられるようケアする施設)で看護師として働いていた。そこの男性患者が家で倒れているところを、宅配便を運んできたサヨとひろみが発見する。サヨに言われてひろみは医師の家へ必死で知らせに走った。この男は一時、回復したが、数日の後に命を全うした。死に際の最後の言葉は、なんと吉田サヨの口から、その男の声で発せられた!
海
  人の死を目前にして、ひろみは前向きに変わり始めるきっかけを得た。
  そしてなによりケンムンとの出会いが、ひろみの閉じた心を開かせることになった。

  
出会い監督:松島哲也|2005年|101分||
原作:竹内紘子|脚本:松島哲也、宇山圭子|撮影:佐々木原保志|
出演:多部未華子 (鈴木ひろみ)|武田航平 (ケンムン)|
大城美佐子 (吉田サヨ)|風吹ジュン (村岡喜美子)|
美木良介 (シン)|下絛アトム (稲江)|新海百合子 (稲江良子)|土平ドンペイ (康)|石坂みき (美香)|谷貝里緒菜 (洋子)|藤村幸子 (よし婆)|玉城満 (沢村卓郎)|森田健作 (教師)|田中隆三 (鈴木暁宏)|長内美那子 (鈴木ヨリ子)|北村和夫 (鈴木泰造)


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やまなか
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