映画「光の旅人 K-PAX 」  監督:イアン・ソフトリー

トップ2



  果たして、プロートは異星人なのか。
  いや、「プロートという男」の身体に同化した宇宙生物なのか。
  いやいや、プロートは少々狂った、ただの人間じゃないか。
  それでも、プロートは・・・異星人なのかもしれない。


  雑踏に立つプロートの周りには、確かに周囲と異質な空気が漂っていた。
  彼の前でひったくり事件が起こり、犯人が逃げたあとの犯行現場に、プロートがぼんやり立っていた。居合わせた警察は彼を連行し、挙句の果てに精神病院に移送された。
  どう見てもプロートは、アメリカ下層の人。医療保険の対象者ではない。なおざりな薬物治療が始まる。しかし、その医師は、他の患者とは違うものをプロートに感じ始める。医師の名はマーク。彼の友人に天文学者がいて、プロートを引き合わせた。
トップ  地球から1000光年離れた惑星K-パックス。友人の天文学者チームの新発見だ。学術論文の執筆もまだである。実はプロートは、このK-パックスから来た異星人だ、と警察でも病院でも言い続けていた。惑星K-パックスの位置やその軌道について、宇宙科学的知識をもとにプロートが発言するその内容は、天文学者たちの発見内容とすべて一致するのであった。

  そののちプロートの精神病棟生活が続く。
  つまり、「プロートという男」に対するマーク医師の追及が続いた。
  その結果、「プロートという男」は実在する人間であった。そして実に悲しいい事実、ある事件がプロートにあった事が判明する。マーク医師は我が事のように心を痛めるのであった。

  だが、だがだ。それでも「プロートという男」は不可思議であり続けた。
  同じ病棟にいる患者たちは、互いにコミュニケーションがほぼ無い状態だったが、プロートの入院以来、徐々にプロートに信頼が集まり、彼を核に互いのコミュニケーションが始まった。そんなある日、プロートは病棟のみんなに言った 「そろそろ私は、K-パックスに帰る。一人だけは連れて行ける」
  大方の患者は望んだ、「この病院を出てK-パックスという惑星へ行きたい・・・」

  ついに、その日、その時刻を迎える。
  そして、みなが思い描いた事が起こり、一方想定外の事が起こるのであった。
  乞うご期待。

  お薦めです。
  観終わったあとに、何とも言えぬ、ジーンとしたものが、あなたの心に押し寄せます。
  地味なSF映画か、などと、あなどってはいけません。

病棟
原題:K-PAX|
監督:イアン・ソフトリー|アメリカ|2001年|120分|
原作:ジーン・ブルーワー|脚本:チャールズ・リーヴィット|
撮影:ジョン・マシーソン|
出演:ケヴィン・スペイシー (プロート)|
ジェフ・ブリッジス (マーク・パウエル博士)|
メアリー・マコーマック (レイチェル・パウエル)|アルフレ・ウッダード (クラウディア・ヴィラー)|デイヴィッド・パトリック・ケリー (ハウイー)|ソウル・ウィリアムス (アーニー)|Peter Gerety (サル)|シリア・ウェストン (ミセス・アーチャー)|アジャイ・ナイデゥ (チャクラボーティ博士)|トレイシー・ヴィラー (マリア)|メラニー・マーレイ (ベス)|ブライアン・ホウ (スティーヴ)|

これまでに取り上げた宇宙人の映画をここに集めています。
クリックしてお進みください。
これ


【 一夜一話の歩き方 】
下記、クリックしてお読みください。

写真
写真
写真
写真
写真
関連記事
やまなか
Posted byやまなか

Comments 2

There are no comments yet.

やまなか  

kさんに水分補給を十分に、と言っておいてください。山中

2012/08/19 (Sun) 22:06

kayo  

これ観たいんですよ。ずっと前からそう思ってました。でも、まだ観れてません。やまなかさんのコメント、参考になります。昨日、Kさんが最寄り駅に映画を観に来たので一杯飲みました。お元気そうでしたよ。

2012/08/19 (Sun) 20:59

Leave a reply