映画「非行少女 」 監督:浦山桐郎  和泉雅子・浜田光夫

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 ここは金沢。15歳の若枝(和泉雅子)と21歳の三郎(浜田光夫)との美しいラブストーリー。

冒頭 三郎は中学を出て東京に出たが金沢に帰って来て、美しくなった若枝15歳に出会う。しかしその間、若枝の母が世を去って、父親はすかさず女を家に引き入れる。家に若枝の居場所がなくなった。
 夜の街に出て不良の真似をして盗みや飲酒・煙草を吸うが、若枝には気晴らしにもならなかった。
 田舎じゃ、異端者は追い出されるらしい。金沢中央児童相談所から非行少女の保護機関・北陸学園に強制的に入園させられる。え? 若枝って、どうして非行少女とされるんだろうか? これぐらいの事で、田舎はおそろしい。このことが三郎との愛を壊すことになる。若枝は思う。「私は三郎さんの思いに、こたえるだけの自信がない。」

駅の喫茶店 若枝はミシンをおぼえて大阪で縫い子になることを決心する。
 彼女の大阪行の当日、金沢駅にいる若枝を、混雑のなか探し出した三郎は若枝を説得するが彼女の決意は変わらない。
 汽車の発車時刻が迫る。
 ふたりは時計の針に追われるように汽車に乗った。
 しかし、三郎は次の駅で降りる。若枝は大阪へ行く。
 ふたりの愛は、あいまいなままに、先送りされる。若さゆえ。
汽車



監督:浦山桐郎|1963年|114分|
原作:森山啓|脚色:石堂淑朗、浦山桐郎|撮影:高村倉太郎|
出演:浜田光夫 (沢田三郎)|小池朝雄 (兄・沢田太郎)|香月美奈子 (沢田由美子)|小夜福子 (沢田ちか子)|
和泉雅子 (北若枝)|浜村純 (父・北長吉)|佐々木すみ江 (北勝子)|
赤木蘭子 (マス)|北林谷栄 (北静江)|加原武門 (北時十郎)|
杉山俊夫 (竜二)|小沢昭一 (小使)|兼松恵 (アキ子)|吉田志津子 (学園の女子・富子)|河上信夫 (学園の園長)|高原駿雄 (武田)|今井和子 (武田の妻)|


はっぱ
若枝(和泉雅子)
家
若枝の家。 家には父親と愛人。自分の居場所は家にない。
駅
金沢駅にオート三輪で駆けつける三郎(浜田光夫)
闘争  らすと 
この映画の舞台の村には、感情的な「いがみ合い」がある。
原因は「内灘闘争」だった。
1949年から内灘砂丘の海岸線が米軍の砲弾試射場になった。
村内では接収反対運動が起きて反対賛成の対立、同時に全国的な運動へと展開した。



「不良少年」 羽仁進監督 ~ 一夜一話からピックアップ

  特別少年院に収容された少年の青春物語。
  羽仁進独特の、若者に向けた、柔らかい視線がよく出ている。
  主人公・浅井役のキャスティングが決定打だ。この面構えは、いま観てもいい。
  「不良少年」はこちらから


映画ピックアップ ~ 一夜一話より

紹介60第4弾のテーマは、「女が、自分の道を歩む時」

  きょうび、女子が「自分の道」を歩みはじめた時、男子よりずっと強い。
  へこんでも、へこたれない。へこたれても、起き上がる。
  起き上がって・・・、時に、ため息もする。 こちらからどうぞ。


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