映画「トランシルヴァニア」  監督:トニー・ガトリフ  主演:アーシア・アルジェント、ビロル・ユーネル

上
悲しむジンガリーナは、放浪する男・チャンガロと出会う。

彼女  主人公・ジンガリーナが愛する男は、ジプシー音楽を演奏するミュージシャン。波乱万丈でセクシーな彼のプレーは、ジプシー音楽を、ますます艶っぽくうら悲しいものにする。彼女はそんなジプシー世界も愛していた。

  ところが、ある日、彼は行先も告げず姿を消す。 ジンガリーナは彼を追いフランスを出国、ジプシーが多く住む、ここルーマニアのトランシルヴァニア地方に到着した。ただ、この先、あての無い旅が始まることは確かだった。 ジンガリーナは、ジプシー音楽が奏でられる場所をたどるうちに、ついに彼を発見。しかし、彼は言う。 「こんなところまで来て、何の用だ!」  彼の心にはもう、ジンガリーナとの愛の痕跡さえない、まったくの別人となっていた。
  失意のどん底、ジンガリーナは自暴自棄。トランシルヴァニアの、とある小さな町で酒浸り、荒野をさ迷い、ジプシーの子供に助けられ、そのうちにジンガリーナはジプシーの人々に同化していく。フランスに帰国せずに、トランシルヴァニアに留まることで、心がとても慰められるような気がした。ただ、彼に言い出せなかったことがひとつあった。それは妊娠・・・。

出会い  そんな彼女は、ひとりの男に出会う。チャンガロという。彼は、ジプシーの村々を巡り、現金が欲しい家々の女たちから、金銀の貴金属を買い上げる。
  チャンガロは、荒れるジンガリーナの面倒を見ようとする。このあたりじゃ、めったにお目にかからない美人だから。ただ、その様子は、兄がいとしい妹を気づかうような、優しい感じだ。何かを問いただそうともしない。ジンガリーナから言い出したことは、「わたしに悪魔が憑いている。」

ふたり  このふたり、村々の人々から見れば怪しい異邦人だ。ジンガリーナはジプシー女の格好をしている。やはり差別を受ける。チャンガロのほうは、詐欺師だと言われて、男たちからリンチを受ける。さんざんだ。
車内  そんな中で徐々にふたりは魅かれあって行くのであった。ただし、ひとつ、問題を先送りしていた。それは、ジンガリーナの出産だ。
  ふたりが雪の中を車で移動中に、車が雪で立ち往生してしまう。不運が続く。ジンガリーナに、その時が来てしまう。苦しがる彼女を車中に置いて、チャンガロはあわてて近隣の村を探して雪原をひとり走っていく。駆けつけてくれた村人に救われるふたりであった。

出産

赤ちゃん
  ジンガリーナは、村のベッドの上で、過去から吹っ切れていくようだ。一方、チャンガロは自問自答する。ひとりで生きて来たことのアイデンティティが揺らぎ始める。彼女のもとを去るべきか・・・。さあ、話はどう展開しますやら。 
予告編です
予告編 決め
https://www.youtube.com/watch?v=Fon4IbFSRJc

                                     ジプシー音楽の楽士たち
組2
ハーディ・ガーディ。チャンガロが買い入れた楽器。       このふたりの老婆が怖い。

その外観が独特な木造教会で、ロウソクを持ち悪魔祓いの儀式を受けるジンガリーナ。
左下:お祭りの行進に紛れ込むジンガリーナ。
組1







監督・脚本:トニー・ガトリフ|フランス|2006年|102分|
出演:アーシア・アルジェント(ジンガリーナ)|ビロル・ユーネル(チャンガロ)|アミラ・カサール(マリー・ジンガリーナと一緒にトランシルヴァニアを旅行してくれた友人)|マルコ・カストルディ(ミラン・ジンガリーナの恋人でロマ音楽のミュージシャン)|

こちらで、トニー・ガトリフ監督の作品をまとめています。

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お薦めの映画。 一夜一話より
紹介2「愛より強く」
チャンガロ役の男優・ビロル・ユーネル主演の映画です




2_20201208114824314.jpg「雨上がりの駅で」
ジンガリーナ役の女優・アーシア・アルジェントの映画です




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やまなか
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