映画「マーサの幸せレシピ」   監督:サンドラ・ネットルベック

料理u上0


厨房
レストランもの、厨房ものが好きです。
なかでも、この映画は素直な作品で、完成度もいい映画です。ラブストーリーです。

 映画の舞台は、ドイツの街にある高級フランス料理店。
 主人公のマーサは、この店の有名シェフ。抜群の才能あって、美しいひと。店のオーナーも常連客誰も認める、彼女あってのレストラン。
 当のマーサは、求道的で、24時間、自分のすべてを料理の探求に捧げている。ひとり住まいの家に帰っても、小さいがプロ用の厨房があって試作もする。

冷蔵庫 欠点は、人と交わることを避けること。
 業務中に、いっぱいいっぱいになって、一息つきたい時に、マーサは決まって厨房にあるウォークイン型の冷蔵庫に入る。

 ランチ店の従業員たちとのランチタイム、みんなと一緒にテーブルにつくが、彼女は楽しい会話に加わらない。隅っこでひとり新聞を読んでる。もちろん、厨房では彼女の指示に、皆が従うボスとして君臨している。

 こんな様子をずっとみていて、オーナーはマーサに、精神カウンセラーに通わせている。が、言われたから通うが、本人は、なぜここに通わなきゃならないのか分からない。カウンセラーを困らせるのが、週一回の楽しみになってしまっている。

クレーム マーサは男勝りだ。客が料理にクレームを言うと、テーブルまで行って、言いたいことを言い放つ。 「ソーセージが食べたければ、安食堂に行けばいい。」 包丁をテーブルに突き立てるのなんか、朝飯前の勢い。だから・・・オーナーは困る。
 実は以前から、オーナーの頭の片隅には、他店のイタリア人シェフの名がある。業界筋では、マーサと1.2を競う評判のフランス料理シェフである。その腕のみならず、厨房スタッフや客との対応も評判がいい、陽気なイタリアン。

引き取る そんなある日、マーサの姉から、姉の娘を連れてマーサに会いに行きたいと連絡があった。しかしアウトバーンを飛ばして事故に会い、幸いにも幼い娘だけは助かった。ほかに身寄りはない。マーサは8歳のリナを引き取る。

連れてきた しかし、独身で子供好きでもないマーサ。片や、母を亡くして精神的に参っているリナは、食事を受け付けない。小学校から帰ってくると、家でポツンとしている。マーサは、仕事を終えて深夜帰宅。すれ違い。上手く行かない。
 マーサは、リナを厨房に連れてきた。しかし、食事を受け付けないのは変わらない。突然の代理ママに、困惑しまくるマーサ。

イタリアン さて、マーサの城である厨房に、変な男がいる。
 マーサがリナの件で厨房を留守にしている間に、オーナーはマーサを助けたい、良かれと思い、くだんのイタリア人シェフ・マリオを、副料理長として雇い入れていた。
 さあ、レストランに嵐が吹く。マーサの反応は、聞いてない! 自分かマリオかどっちかを選択しろ! マリオには、シェフの地位を乗っ取りに来たのね。悪態の連続だ。マリオは身を引くと言う。結局、オーナーの圧力で、マーサも渋々承諾する。
パスタ この間、厨房スタッフは、陽気なマリオとおおいに馴染んでいた。
 そうそう、馴染んだのは、もうひとりいる。リナだ。マリオが作ったパスタを食べ始めた!
 これには、マーサもスタッフたちも、思わずグッと来た。
笑顔 そして、いつも口を閉ざしていたリナに、笑顔が戻った!


ゲーム さあ、ここまで来れば、エンディングが想像できるでしょう。
 ただし、最後に、もひとつ大きな試練がありました。それは‥。
 観てのお楽しみ。


厨房4人








オリジナル・タイトル:BELLA MARTHA
英語タイトル:Mostly Martha
監督・脚本:サンドラ・ネットルベック|ドイツ|2001年|105分|
撮影:ミヒャエル・ベルトル|
出演:マーサ (マルティナ・ゲデック)|マリオ (セルジオ・カステリット)|リナ (マクシメ・フェルステ)|フリーダ (ジビレ・カノニカ)|レア (カーチャ・シュトゥット)|ベルナデッテ (イディール・ユーナー)|カルロス (アントニオ・ヴァネク)|ヤン (オリヴァー・ブロウミス)|セラピスト (アウグスト・ツィルナー)|サム (ウルリク・トムセン)|ジュゼッペ・ロレンツォ (ディエゴ・リボン)|


<一夜一話お薦め、レストラン映画>

ディナーラッシュ 監督:ボブ・ジラルディ
紹介
  いい映画だ。何回観ても、いい。お薦め。
  ニューヨークの南、トライベッカにある有名イタリアレストラン「ジジーノ」での、「その日の出来事」を語る、サスペンス風味な映画。
  「ジジーノ」は予約が無いと入れない超有名店で、料理評論家がうなる有名シェフがいる。店のオーナーはルイス。25年前、一代で店を築いたが、今は調理場を息子のウードに任せている。このウードが有名シェフだ。
  父・ルイスが、伝統的な母の味を開業以来売りにしてきたのに対し、息子・ウードはアートな味覚でスタイリッシュでNYな料理を創作する。店は繁盛している、ウードは店の経営も手がけたいが、ルイスは渋い顔だ・・・。
  <この映画の映画評全文は、こちらから。| 一話一夜より>

◆「幸せのレシピ」 監督:スコット・ヒックス 2007年 英語タイトル:No Reservations

アメリカ  実は、この作品の原作者はサンドラ・ネットルベックで、上のドイツ映画「マーサの幸せレシピ」と同一人物。つまり、まったく同じお話の映画です。ただ、こちらはアメリカ映画です。
  内容は細かい所は違いますが(そりゃそうだろう)、あらすじは、ほぼ変わりません。
  どちらを観ても構いませんが(そりゃ・・・)、敢えて言えばアメリカ版は、表面なめらか、ライト感覚ですかね。言い換えれば、アメリカ映画のお作法に則った、お約束の味です、と言うと解ってもらえるかしら・・・。
  これにひきかえ、ドイツ版には、コクってもんがある気がします。
  レンタルショップでは、アメリカ版しか置いてないかもしれません。



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