映画「シャロウ・グレイブ」   監督:ダニー・ボイル

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イギリスのサスペンス。
思わぬ大金を前にして、3人の人生が狂っていくお話。
筋書きは特筆することはないが、映画の語り口がなかなかに上手。しっかり観ていると、3人の心理描写がいい。最後までみせてくれます。

ここはグラスゴーにあるレンガ造りの古風な3階建て集合住宅。二人の男と一人の女が、その3階の広い部屋をシェアして住んでいる。たぶん賃貸してるんだろう、部屋がひとつ空いているんで、もう一人誰かを住まわせたいと思っていた。


組0  この住人たち3人、なかなか気位が高そう。大手の新聞記者アレックス、歴史ある会計事務所に勤めるデイビッド、そして総合病院の勤務医ジュリエット。それぞれにひと癖ある。同居人募集の結果、やっと彼らが納得する共同生活者が見つかった。小説を書いていると言う男ヒューゴだ。ところがこの男、入居した翌日にベッドの上で死体となっているのを3人に発見される。さて、ここからお話が始まります。
  アレックス(ユアン・マクレガー)がヒューゴの部屋を探索すると、ベッドの下から札束がギッシリ詰まったスーツケースが出てきた。それを見たジュリエットは、警察に電話しようとしていたその受話器を置いた・・・。さらにヘロインが見つかる。この男、過量服薬で死んだらしいと3人は推測する。

  どうする? という、めくるめく思いが3人の心の中を駆け巡る。数日経って意見は一致した。死体を森の奥に埋めよう。みんなで運んで、切断・顔面破壊は、くじでデイビッドがやった。大金のスーツケースは屋根裏に隠す。
  その後、何もなかったように日常生活が続いた。だが3人の心境はそれぞれに揺らぎ始める。とりわけデイビッドが大きく変容していく。金を守ると言って屋根裏にこもり奇行に走る。 だが、この行為は正しかった。犯罪組織の男が2人、部屋に押し入って屋根裏に侵入するが、暗闇にいたデイビッドは目が闇に慣れていたせいか、組織の男をハンマーでたやすく殺せてしまう。
  ある日、ついに刑事がやって来た。3人から個別に聞き取りを始めた。その質問の様子から、刑事たちはすでにことの次第を知っている様子、さらには3人が知らないことも知っている。浮足立つアレックスたち。ここへ来て、分かることは、大金を目にした時から、心が一番大きく変化し出したのは、実はジュリエットだった。仲間割れが表だって進んで行く。さてさて、その結末は・・・。
  

オリジナル・タイトル:hallow Grave
監督:ダニー・ボイル|イギリス|1994年|93分|
脚本:ジョン・ホッジ|撮影:ブライアン・テュファノ|
出演:アレックス:ユアン・マクレガー|デイビッド:クリストファー・エクルストン|ジュリエット:ケリー・フォックス|マッコール刑事:ケン・スコット|ヒューゴ:キース・アレン|ほか

ダニー・ボイル監督の映画をご紹介。
  上記「シャロウ・グレイブ」の監督、ダニー・ボイルの作品を一夜1話から、どうぞ。
「普通じゃない」 
  Bな風味をどうぞ。アクション、ダンス、ラストのアニメなど、エンターテインメントに気配りした、おとぎの映画です。
「ミリオンズ」
  ポンド/ユーロの通貨移行で慌しい年末に、ダミアン少年の前に22万ポンドが詰まった大きなバッグが、空から落ちてきた・・・。

ダニー・ボイル監督の映画
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トレインスポッティング
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普通じゃない
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ミリオンズ
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シャロウ・グレイブ


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