最近読んだ本から、ピックアップ。 「京都庶民生活史 1~3」 「海の道、川の道」 「ブリューゲルの子供の遊戯」
2014年04月19日 公開

読んだ本からピックアップしてみました。
林屋辰三郎+加藤秀俊+CD I 編 講談社現代新書 1975年発行
「京都庶民生活史 1 京童から町衆へ」
「京都庶民生活史 2 町人から市民へ」
「京都庶民生活史 3 古都の近代百年」
古本です。
私は一応、京都を故郷と思う人間ですが、住んだ土地に関する史実が通史として読めることが嬉しい本。京都通史の内容に、こんなにも様々な分野のことが豊富にあるのに改めて驚いている。日本史通史とほぼイコールじゃない。やっぱり京都は素晴らしいし奥が深い。
都になる以前、葛野川、高野川、旧賀茂川が流れる、全くの氾濫原であった頃から始まって、明治維新・遷都、近代化までを一気に見渡すことができます。今の目で読むと、本書は当時の左寄りの視座ですが、そんなに違和感はないと思います。
溝口健二監督の「祇園の姉妹」(1936年)のレビューを書いた際に、あげた本。(2012.6掲載)
学研ビジュアル新書の「京都今昔 歩く地図帖~彩色絵はがき、古写真、古地図でくらべる」
斎藤義之 日本史リブレット 山川出版社 2003年発行
「海の道、川の道」
以前から、こういうテーマに興味があります。
本書は、例えば日本海、瀬戸内海、利根川など沿岸の海運について、フィールドワークを踏まえて取り上げています。おおよそ知っていたことを、より一歩踏み込んで知ることができました。
瀬戸内の港町・鞆の浦を舞台にした映画は、千葉泰樹監督の「今宵ひと夜を」(主演:八千草薫)であった。(2012.6掲載)
また、淀川を上って入る巨椋池の伏見湊の船宿を舞台にした、五所平之助監督の「蛍火」(主演:淡島千景、伴淳三郎)は、京都の幕末を描く映画であった。(2010.9掲載)
森 洋子 未来社 1989年発行 装丁:戸田ツトム
「ブリューゲルの子供の遊戯」

1560年に制作された、この絵の中に91種類の子供の遊戯が描かれている。それらをひとつひとつ取り上げる中で、当時のヨーロッパが見えてくる、そんな仕掛けの本。たまには、硬い本読まないとね。
ベルギー王立図書館所蔵「ブリューゲル 版画の世界」
2010年にBunkamura ザ・ミュージアムにて公開(2010.7掲載)の記事はこちらから どうぞ。
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