映画『狂った一頁』  監督:衣笠貞之助

監督:衣笠貞之助|1926|サイレント映画|原作:川端康成|撮影補助 : 円谷英一
出演:井上正夫、中川芳江、飯島綾子、根本弘、関操、高勢実、高松恭助、坪井哲、南栄子
(フィルムセンター開館40周年記念-②  フィルム・コレクションに見るNFCの40年にて)


狂った 男格子4130いやー、戦前の映画恐るべし! 84年前 大正15年ですよ本作は! 確かにいま観ればタルイところはあると思いますが、それを差し引いても最近のヤワな邦画が束になってかかって来てもガーンと一撃で平成邦画は山の彼方へぶっ飛んで消えて行きますね。
精神病院独房の撮影セットの高いデザイン性、個性ある役者選びだけ見ても最近の作と見まがうばかりです。

狂った2人ess3患者たちに能面を次々に付けていくシーン、荒れた表情・しぐさが瞬時に穏やかになっていく、邪念を排除した能面を付けたことで表情がなまめかしく楽しそうに変わるところが特に外国人受けしたんだろうな、何か素人っぽい演出アイディアのようだが現代日本人が観ても素晴らしく感じる。


狂った ダンス0
狂った ライトアップmadness
しかし、まったく説明がないサイレント映画だしストーリーはあってないようなものだからアヴァンギャルドと言われるんだろうが、作品の背骨があまりに純粋で正統なので、「その他アヴァンギャルド」というジャンルには入れたくないね、カルトっていうならまだ理解できる。
次作が『十字路』|1928年 ということになるが、本作と並べて観てみると明らかに海外受けを狙った『十字路』の製作意図が鮮明になる。衣笠貞之助監督の邪念が露見する。

映画の中で女が笑う、その口元が汚い。
今のように歯を純白にする技術が無かったせいかな。さらに歯ぐきも見える。照明を下から当てているせいか。白塗りの女の場合が一番目立つ。女の醜さを表現したい?たぶん監督の意図であろう。
この演出表現をさらに推し進めたのが『十字路』、歯ぐきを露出するように、くちびるをめくれ上げるようにして器用に笑う白塗りの酒場の女。

そうか、この映画はバウハウスと同時代だったね、写真はバウハウスの舞台芸術、マスクをつけてダンスを踊るドイツ人。これに大いに影響を受けているんだ監督は。
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衣笠貞之助 監督の映画
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狂った一頁
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十字路
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大阪の女



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